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2011年7月23日土曜日

麻酔科専門医試験攻略法

卒後他大学の麻酔科に行ってしまった部活の後輩とのやりとりの中で、「専門医試験の勉強で絶望」とあったので、ちょっとそれについて。麻酔科医でない方は読み飛ばしてください。

前半の個々の知識を問う「一般問題」と、後半の「臨床問題」に分けて考えます。

臨床問題に関しては、ある程度教育的な環境(質問に対して「学術的に」答えてくれる先輩医師が一人でもいる、変なことをすると理由付きで手直しをしてくれる、そして外科系臨床科が一通りそろっている病院)、で水準程度の臨床をしていれば余裕だと思います。

この臨床問題でちゃんと得点できてしまうと、一般問題がボロボロでも人によっては受かってしまう作りのテストなので、「自分は勉強しなくても受かった」的な武勇伝を始める先輩がいてしまいます。なんか昔の医師国家試験のようですが、これが受験者の心を時に折ります。

(だったらそんなに頑張らなくていいのかな? っていうか、専門医取れなくたって失職しないし・・・)
と悪魔のささやきが聞こえてきそうですね。

まあここでは、どう「一般問題」を勉強して得点するかの話にします。個人的には、専門医試験はそういったややこしい少し学術的な知識を勉強する最初(で最後かも?)の機会と思うので、理解を伴う学習法を述べたいと思います。

ペーパーテストを受けたのは7年も前なので、多少古い本も含まれていますが、

専門医試験問題集5年分 :終わってみれば3年分ぐらいでもいいかも
標準麻酔科学: 青いやつ。章によっては文章の構成が支離滅裂でしたが、個々の情報は信じました。
集中治療医学: 日本集中治療医学会が出している青いやつ。学生や研修医が持ってるような
心臓・血管麻酔ハンドブック: 今はもっといいテキストがあるかもしれませんね
学生時代の生理学、薬理学のうっすい教科書、あと流し読み用に「知的アプローチ」

私が使ったのは以上です。
もちろん、ミラーや最新麻酔科学も持ってはいましたが、一般問題の対策には使いませんでした。

ノートを取りながら通読・・・はしませんでした。
それをやると、「本は薄いのにこんなに暗記事項があるのか」と絶望してしまうからです。「ミラーの関係ある章を読む」ことをしても同様の絶望感に襲われますのでやめときます。上述の「ささやき」が入り込んでくる心の隙間を作ります。

専門医試験勉強では、この「絶望感」をどう制御するかがカギとなります。
JB-POTや、advanced PTEexamも、「難しい超音波物理が前半にあって、後半に見覚えのある臨床問題」と、少し似た構成をしていますので、同じスタンスで合格圏内に入れます。

まず大事なのは、「初めて過去問の一般問題をみたときに、その場で全てを調べて覚えよう」と思わないことです。
1ページ一問調べるのに、ウン時間。残りのページ数をみただけで、負けそうになりますね。

(長文なので続く)

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