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2011年7月24日日曜日

麻酔科専門医試験攻略法2 JB-POT, NBE: PTEexam (advanced)も同様

(続き)
医者になり、しかも専門医をとろうなどと考える人はどうしても真面目な人が多いため、
「答えの選択肢について、それが正解だという裏を取る」だけに満足せず、「外れの選択肢が外れである理由もしっかり調べ、関連事項も覚えよう」と思ってしまいがちです。

このスタンスは正攻法であり、とても正しいと思います。私もまじめなふりをしているため、そのように演じてしまいそうです。

しかし、各種専門医試験を受けるあたりの年代の医者は多忙です。「試験まであと2週間ある」と思っていても、その日の当直で大動脈解離の一つも入って徹夜になり、体調を崩して風邪をひいたまま、ルーチンワークだけをこなすだけで勉強時間がとれず、ついでにヘンな雑用が舞い込んだりしてそのまま試験突入・・・となってしまうものなんです。

というわけで、1問1問足元を固め、じわじわ学習していく方法より、「当たりの選択肢と、最後まで迷うであろうもう一つの選択肢」についてだけ調べると腹をくくって決めてしまい、まず問題集3年分を「比較的短い期間」で1周してしまうのです。時間をあけてしまうと効果が激減します。このためには、毎日ちょびっとづつ、よりはある週末なり夏休みの数日をつぶしてガッチリやったほうがよいと思います。

調べる、といっても、前に述べた参考書類は学生、初期研修医レベルのものです。該当する記述を探し、それを導き出すための基本的な知識を「欲張らずに」拾いだします。その基本的な知識から「3段論法」程度の範囲で答えに至る経路を説明できるように知識を加工します。

で、答えをあるていど覚えた状態で、5周程度繰り返します。本来は試験前日でやるようなことですが、今この段階でやるわけです。外れの選択肢を除外する理由がよくわからないまま進めるのは真面目な麻酔科医には罪悪感がつきまといますが、ぐっとこらえます。
しかし、こういう作業自体は医学部を出た人なら比較的得意なはずです。国家試験直前に、禁忌問題の問題集を何度も高速でチェックしたのを思い出して下さい。

ここまでくると、初めて問題集を紐といたときに感じた「範囲が無限にあるのではないか」という恐怖心が随分減っていると思います。そして、3-5年分やることで、何となく良く出る「お約束テーマ」と「この試験におけるものの考え方(タカのくくり方、ともいえます)」が見えてきます。そして、繰り返すことで「ぶっちゃけ今まであんまり使わなかった用語たちに目を慣らす」のが目的でした。完全に理解できていない用語でも、短時間のうちに何度も目にし、そして想起さえできれば、「何となくわかったもの」としてそれを使って多少は物を考えられるようになるでしょう。

そして、万が一この段階で前述のような理由で試験当日を迎えてしまっていたとしても、超ヤマを覚えているだけで、半分の問題は、選択肢を2つぐらいまで絞れると思います。

少なくとも、「1問1問じっくりやり過ぎて、定番問題の答えを暗記する前に、あるいは全体をカバーする前に試験を迎えてしまう」よりは、はるかに得点には結び付きます。

次の段階で、残り時間と相談しながら多少じっくりやります。

(続く)

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