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2011年12月31日土曜日

2011年12月21日水曜日

残務

米国でやった仕事について、向こうの指導教授とやりとり。


留学中は、多忙な指導教授に論文だの何だの送りつけてせかす方だったのに、帰国して病院勤務開始後はついにせかされる方になってしまいました。


指導教授がメールで何か指令してきて、私が返事をして、同日にまた反応があれば、それはゲームスタートの合図(こなければタイミングを待つことになる)みたいです。
あとは修正ファイルを矢継ぎ早に送信しあい…と書くとかっこいいですが、実際は指導教授の修正力が勝つか、それとも私のダメっぷりが指導教授の戦意を奪うか、のある意味根気比べの様相を呈しています。


しかし、勝負開始のタイミングを指導教授が握っていることと、時差の問題…つまり私が開始シグナルに気づくのは就寝中あるいは当直中…と目下劣勢の戦いを強いられています。

2011年12月18日日曜日

英語力って何でしょう?

首都圏で研修があったので行ってきました。
電車の中づりや宣伝をみると、相変わらずの「英語力を鍛える」学校や書籍の宣伝ばかりです。
その売り文句いわく、「もしも将来、外人が上司になったときのために・・・」「いつか・・・必要になった時のために・・・」みたいな感じです。

個人的には、そんな不確定な理由で学習のモチベーションが保てるような大人がいるんだろうか、と思ってしまいます。

私は2年の留学中、当然ですが指導教授とは英語でやりとりしていました。しかし論文を読むにも、やはりいまだ辞書は必要です。英語で論文を書くには書くのですが、校正に出すとほとんど別物になって戻ってきます。学会発表では、暗記したことしか話せません。
英語の勉強だけに取れる時間もなく、必要なことは、「その日の朝に」覚えるしかありません。

このレベルでも、定点観測のためにTOEICを受けてみると、少なくとも日本でTOEIC攻略法を売っている人たちが誇っているのに近い点数になってしまいます。

それでも、街でレストランの店員と上手く話すのは無理ですし、アメリカ人同士の会話は半分ぐらいしかわかりません。テレビで言っていることを聞きとるのは困難ですし、電話は以前に書いたとおりです。

留学して、範囲の限定された仕事をして、無事に帰ってくるのがゴールとすれば、私の英語力は多少あるようです。
でも、何かとっさのとき・・・例えば、職場に突然知らない外人が現れたとして、「みんなの前でかっこよく会話して何かを処理する」のは困難です。

英語で何をしたいのかを明確にしないと、後者のような「英語ができることをアピールするため」だけの学習になってしまいそうな。
その道はとても険しい気がします。
まあ、そういう手の届かないゴールを示すのがビジネスというものなのでしょうか。





2011年12月12日月曜日

英語で勉強した内容

留学前に留学経験者(身近な人ではなく、講演などで接するエラいひと)について「イヤミだな~」と思っていたこと

1. 日本語では「ラ」行にすぎない言葉について、LとRの発音を使い分ける
2. 会話に突然横文字が混じり、少し考えて日本語に言いなおす

でも、帰国後の自分も少しそうなっています。いいわけしますと、

1. カタカナ言葉では(少なくとも私の住む地域では)、全ての「ラ」の発音は"L"ですが、本来の英語で"R"であるべき言葉を"L"で発音すると、何だかとても悪いことをしている気分になってしまうのです。
さらに、私の"L" "R"発音がいまだおかしいことが問題を複雑にします。

2. 英語を用いて学習した内容は、辞書的に訳された日本語にはうまく対応していない場合があります。ある事項について深く知れば知るほど、「この日本語訳はおかしい」というのが時間をかけて確信になってしまうことがあります。そうなると、学術的な会話でその日本語を用いるのが、自分でもよくわかっていない何かに対して失礼な気持ちになります。

こうして帰国者は、おそ松くんの「イヤミ」とか、「ルー大柴氏」のような扱いになってゆくのでしょう。

2011年12月6日火曜日

久しぶりの英語

アメリカでの最後の電気料金を、電話して払いました。
というのも、出国に当たり向こうの銀行口座をカラにして閉じてきてしまっており、オンラインで払えないため(この会社は、電話でオペレーターと話すとクレジットで払える)
本当は出国直前に電気料金も清算したはずなのですが、日程の関係で「すこーしだけ」発生してしまいました。

使った表現
I'd like to pay my bill with my credit card.
(顧客番号を聞かれたり)
...Yes, I received final bill via email. But I'm afraid I don't have any bank account in the United States now.
(あとはクレジットカードの番号や金額を伝えて、終わり)

うーん、たったこれだけでも、1か月半ぶりだと多少緊張します。

英語力同様、ずうずうしさも日本に来ると尻すぼみになりそうです。

2011年11月26日土曜日

使えない英語:最後の会話 ~オヤジギャグ~

1か月前、何から何まで世話になったアメリカのボスと最後に食事して話したこと。

ボスがいつものように変なダジャレとか言ってるので、

「ボスの言っているようなことは、日本では"mid-aged joke"って言われます」

と言ったところ、

「娘にも言われる」


僭越ながらですが、英語の上達を感じる瞬間は、”とっさの「造語」を理解してもらったとき”です。保証します。これは辞書に書いてあった単語を想起できたときとは比較できません。

だから、私は自分の造語を文脈から理解してもらえたときは、辞書でウラを取りません。こういうことの一つ一つが、英語圏(+私の住んでいた地域の文化圏)で過ごした証拠みたいなもんです。

まあ、あくまで会話レベルで、ですけどね。

2011年11月18日金曜日

保守勢力

最近は読む本・マンガを後輩など他人に選んでもらっています。
というのも、自分で選ぶと同じようなテーマの同じような内容のものばかりになるので。

これに気付いたのは、帰国後コンビニで買った本が

ゴルゴ13
真田幸村

だったため。ゴルゴは最初の数ページで最終的に誰が射殺されるか分かりますし、歴史人物モノはストーリーを全部知っていて読んでいるわけです。

きっとラクなんだと思います。高齢者が水戸黄門を好む理屈です。

こうして後輩の女医さんに漫画を勧めてもらいました。

肉芽と血しぶきでいっぱいの作品でした。

2011年11月17日木曜日

カゼ

米国の寒くて乾燥している地域に2年間住んでいたのですが、風邪などほとんど引きませんでした。
でも、日本に戻って病院勤務(当直5日に1日程度)を開始したところ、2週間であっさり罹患しました。
こんなに体に悪いことだったのか・・・。

2011年11月13日日曜日

情と確率

私は皮膚が弱いというか何と言うか、コントロールが悪くなるとボロボロになる体質です。
多少強い薬で症状を抑えられなくもないのですが、体への負担を考えて留学中はそれ以外の治療法・・・をやってみてさらにズタボロになりました。

帰国後、まずやはり対症療法的ないわゆる西洋薬を出してもらいました。並行して漢方専門の薬剤師のところに行き、煎じ薬を出してもらっています。この先生は、中国で資格を取って日本へ留学し、そのまま薬局を開業している方です。

この漢方薬の処方を見てみますと、多分にカスタマイズされていますが、実は留学中に自分で見立てて買って使っていたもの(出来合いのエキス製剤です。正直あんまり効かなかったけど)と大きな変わりはありませんでした。

それでも、自宅で毎晩煎じて飲み、残りを職場に持って行って食間に飲むという面倒なことが数週間続いています。この手の薬は効くまで時間がかかることが多いので当たり前なのですが、自身のめんどくさがりや疑い深さを考えると、驚異です。

というのも、その薬剤師の先生が自信満々に「これならちゃんと治りますよ」と言ってくれたことが印象的だったからだと思います。

科学的になればなるほど、それに今のご時世に合わせれば合わせるほど、絶対治るだの100%安全などとは言えません。起きうるリスクを完全に理解していただいた上で治療が始まり、それでもちゃんと治るかどうかはやってみないと分からない・・・と表現するしかないものです。

でも、患者が求めてるのは結局、昔ながらの「その一言」なんですよね。

2011年11月8日火曜日

忘却

帰国、復帰した臨床現場で、漢字の医学用語が思い出せなくてうまく出てきません。

・・・などというと、何かいやみですが、本当です。

問題は、英語も出てこないのです。

はなから、臨床ででてくる用語ひとつひとつの英語を知っているわけではないのです。


つまりまとめると、

仕事で使う医学用語を忘れた。

以上です。

2011年11月5日土曜日

英語力保持

日本に戻って2週間
臨床業務を再開して1週間

帰国直後、本屋でイギリス人に話しかけられた以後、一切英語を使っていません。

アメリカでやり残した仕事は続いていて、数日おきにボスとメールはするのですが、それですらなんか下手になっているような気がします。

ピークの英語力(笑)ですら怪しいのに、これが下がるとなるとなんのためにアメリカにいたのか、ということになってしまいます。

どうしよう??

2011年10月30日日曜日

マーガリン

日本でまだマーガリンが売られているのにびっくり。

トランス脂肪酸含有の件で、アメリカではもうありませんでした。

2011年10月29日土曜日

謝罪

それにしても、なぜ日本のサービス業の人は、「すみません」「申し訳ございません」を連発するんでしょう。

1) アメリカのその手の方々が、なんというか日本に比べフランクだった
2) 英語では「悪くもないのに謝らない」のが基本

たったこれだけの条件下で2年過ごしただけなのに、帰国後は買い物のたびにすごい違和感です。

悪くもないのに一歩引いて謝っておくのは、よく言われるように日本人が奥ゆかしいからでしょうか?
それとも、サービスの場で用いられるこれらの言葉たちは「文言は同じだけど、実は謝罪ではない”サービス用語”に過ぎない」のでしょうか?

ただ一つ言えそうなことは、

「それをされないと不愉快になるような客(そしてそれも日本人)がいるからやっている」

ということでしょう。

2011年10月28日金曜日

ロスタイム

生まれた岩手県で18年過ごし、母校のあるこの県で15年ほど過ごしているため、まあ第二(事実上の第一)の故郷に帰ってきたと言えます。

この地域はいろいろあって、大きめの賃貸アパートやマンションが払底しており、まずは一時的にマ○スリーレ○パレスに入居となりました。

まさかのWimaxが繋がらないところだったため、仕方なく有線のネットを契約し、やっと文字をキーボードで打てるようになり、安心しました。

こちらでの仕事は週明けからですが、今もアメリカでやっていた仕事の続き・・・論文書きやら、教科書に載せる図表の作成やら・・・をやっています。

問題は臨床業務が始まってからも、このようなことをする気力が残っているかどうかです。

2011年10月25日火曜日

あいさつ

駅ビルの本屋で、「はらぺこアオムシ」の絵本を手に取ったところ、横にあったスタバの席からおじさんが歩いてきて、「俺もこの本が好きなんだ!」

彼はイギリス人なそうです。この絵本はアメリカでも人気でした。

二日ぶりに英語をしゃべりました。

ともあれ、こういう風に突然知らない人が何の目的もなく話しかけてくるのなんかが、すでに少し懐かしいです。

日本

トイレに座り、ウォシュレットというものがこの世にあることを思い出しました。

何でこんなに蒸し暑いのに、みなさん「10月の格好」なんでしょう。

そして皆さん、黒、灰色、茶色の服装。新宿の雑踏で原色を着ているのは私と、もう一人。米語しゃべってたので多分アメリカ人。


日本です。

2011年10月20日木曜日

麻酔科専門医試験必勝?法~後日譚~

一連の専門医対策の文章(7,8月のアーカイブにあり)を書くきっかけになった後輩から、合格したとの知らせがあり、うれしく思います。

にしても、ある筋からの情報によると、難易度が上がったそうですね。

あくまで個人的にはですが、受験資格がそれほど厳しくない以上、学会が専門医の知識レベルを上げたければ、難易度や合格率のハードルで操作するのも仕方ない気がします。

・・・こうなってくると、そのうち後輩から「あの先生は指導医とかいってるけど、昔はラクだったんだからさ~」とかいわれそうな。うーん。

学会

シカゴで行われた学会で、計3つ発表しました。
最初の二つは原稿をそこそこ暗誦して行ったし、質問も想定内だったので、ことなきを得ました。

しかし、最後の一つは準備の時間もなく、素の英語でプレゼンテーションすることに。
(いいわけ:学会にいってもホテルで論文の修正とかしてたんです!)

悪いことに、今日に限って日本から出席した後輩が見ています。

ま、結果グダグダだったわけですが。

米国在住者の最後のプライドとでもいいますか、聴衆の方を向いて(つまり原稿やポスターをみずに)やるのにこだわり過ぎたかもしれません。

終了後、その後輩(英語堪能)に「流ちょう性より内容」と、励ましてもらいましたとさ。

2011年10月13日木曜日

ついに

私の街では、スクラブ(手術着)で路面電車内やスーパーをうろうろしている病院職員をよくみつけます。

しかしたった今、今度は空港で見つけてしまいました。
その格好でシカゴまで行く気か・・・。

2011年10月7日金曜日

どんぶり

日本の居酒屋やコンビニで、1円玉なんかが入った籠がレジの脇にあって、「細かいのがないときご利用ください」みたくなっていますね。

当方にももちろんあります。しかし、私が毎日利用する大学のカフェではほんの少し違います。

レジのおじさんが、自己判断でおつりを切り上げするのです。

レジの画面上では、23セントのおつりになるはずなのですが、何も言わずに25セント硬貨を渡してくると思ってください。

…レジ内での計算は、合わせておかなければいけないのでは?とたまに思うのですが。

英語でアドリブ

絶対効きません。

昨日もカンファでプレゼンテーションを行ったのですが、事前に練習してない「それ以外のこと」はまともに喋れません。考えてみれば、日本語でもそうなんだから、英語でも当たり前です。

「得意科目は?」
「昨日勉強したことです」

学生時代からこんな勉強を繰り返して今に至るわけですが、もう自分のスペックがそういうものなのだ、ということを受け入れつつあります。

2011年10月4日火曜日

今日からアメリカ人

ひとつ
カフェテリアで会計をする前に食べ始める。

ひとつ
一人で携帯電話を見ていて、突然大爆笑。
→偶然後ろにいただけの人にもそれを見せる
→ハイタッチ

2011年10月3日月曜日

日本が潰れる方法

日本で働いていたころは、不況など問題はあるが将来的に日本は良くなっていくんだろう、と漠然と思っていました。
でも、最近は日本が近いうちに滅びそうな気がします。
最初は失政や震災、災害のせいだと思っていましたが、実は違う理由によるものだと気づきました。

留学中だからです。

別に、外の世界にいるからこそ客観的に日本のことが分かる…などと述べる気はありません。

単に、日本の病院で働いていたときより、(ネットの)ニュースを目にしている時間の絶対量が多いからです。研究中の立場ですと、いつも目の前にパソコンがあるわけですが、一息つくときどんな画面に切り替えるかというと、まあ無難なところでニュースですね。
そしてそのニュース内容がネガティブなものばかりだからです。

つまり、ただの刷り込み効果です。

たぶん日本中の職場でも似たことがおきてるんだろうな、と想像します。15年前、職場で一日中読み終わった新聞を読み返している人は、それほどいなかったでしょう(ま、いたかもしれませんが)。しかし、ネットのニュースは常時更新されるわけで、休憩のたびごとに(全部は更新されていない)そのほとんどが悪いニュースであるヘッドラインを見るわけです。

繰り返し似たような情報を与え続けることは、洗脳の基本です。国にしろ何にしろ、所属する集団の将来が疑わしくなれば、通常そこにいる人の士気は低下します。最終的に、それでも支えようとする人と、逃げようあるいは便乗していい加減なことをしようとする人の割合は、いわゆるニッパチの法則より、たぶん20%対80%ぐらいになるでしょう。

もちろん、マイナス面を言い立てて渋い顔をしているのがインテリっぽく思われるお国柄ですし、視聴者が潜在的に誰かの悪口を求めているのかも知れませんので、仕方ない面もあるでしょう。

しかし、メディアがその客に対して何らかの責任を感じているならば、上記の理由より、いいニュースを探してその比を多少上げる努力をしてもよいでしょう。
きっと、観ている人を本当に元気付けるニュースを見つけるのは、悪いニュースをみつけてあげつらう以上に労力を必要とするのでしょうね。
少なくとも私は、「幼稚園児が芋ほりしました」みたいなニュースでは元気になれません。

もちろん、そのメディアが日本を滅ぼしたいのであれば、とても効果がでているかもしれません。

私も資産の基軸通貨を変更し、投資先も見直し、語学力に磨きをかけ、来るべき時に備えます…その資産と投資先、あと語学力がもしあれば、の話ですが。


追加
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2416395/3115833
ルーマニアでは明るい:暗いニュース比を1:1にしようとした法案(!)が否決されたそうです。私の考えは東欧っぽかったのですね。

ともあれ、報道の自由は大事ですが、報道に影響されない自由については、自己責任のようです。

2011年10月2日日曜日

自信喪失

ガソリンスタンドのレジで、"thirty-five dollars"と何度も言っているのに、おばちゃんに"Seventy-five??"と何度も聞き返されてしまいました。

米国に来たばかりの頃、30ドルと言ったのに13ドル分チャージされた(レジの向こうで笑っていたのでわざとでしょう)以来の衝撃です。

私は自分の車を指さして言っているわけで、「あの普通車に75ドル分のレギュラーガソリンが入るか!」と思いながら、右手を三本、左手で五本の指を立てながら、35、35と繰り返しているのがなんか惨めでした。何せ私の歳です。

それにしても、私の発音はそんなに悪いのでしょうか・・・。

2011年9月30日金曜日

英語:電話恐怖症

どうやら日本人に限らず、外国語環境で暮らしている人はみなこうなるようです。
私もいくらかは改善しましたが、いまだに大きなストレスです。

一番厳しいのは、相手にダバダバ~っと喋られてしまい、こちらが内容を確認しようと何かを言うと、今度はそれが通じず"Hah?"とか言われてしまい、心が折れることです。

最後の「ハア?」は、日本人で言えば、自分の嫌いな相手に「は?あんたなにいってんの?さっぱりわかんない」と言い放つぐらいのときにしか発しないような実に嫌な発音です。

私の知る限り、米国のあるタイプの人々(特に店員、各種サービスのオペレーター、窓口の人間など)は平気でこういう反応をします。悪気はないのでしょうが、少なくとも周囲の教養ある人はこういう聞き返しのしかたをしてきません。


さて結局のところ、電話については100%聞き取れていない以上、相手に主導権を与えないようにするしかない気がします。慣れれば、向こうからかかってきた電話に対しても同じことができます。

1)まず自分の用件をズバっという。通じてなければ、相手に質問させる暇を与えず、別の表現を使って伝え続ける。

2)相手のターンになり、どんなに長い話をしてこようが、適宜さえぎり"So, you are saying...OK?"とワンセンテンスにまとめて確認する。
ここで自分が確認しなかったことは「聞いていないし、相手も言っていないことである」と割り切る。
「自分が聞き取れなかった部分に重大な情報が含まれていたのではないか?」「これを再確認したら話の流れを折るのでは?」という疑念や遠慮は不要。
それと、「バカだと思われるのでは?」と思う必要もなし。どうせ米国のある種の人たちは、「言葉が話せない=バカ」と最初から決め付けて露骨に態度に出してきます。そしてその人たちがどのようなカテゴリーに入るかは...もう分かりますね。

3)アメリカ人の蛇足はすごいので、相手が自由に答えられるopen questionはしない。Yes or Noで答えられるような聞き方をする。そのためには、この会話でのゴール(1,2個に絞る)を明確にする必要がある。

4)先に述べた店員、各種サービスのオペレーター、窓口の人間などが相手の場合、必ず名前とそのスペルを確認する。基本口からでまかせなので。

5)こうして、相手もさっさと用をすませて電話を終わらせたい…と思うように仕向ける。

6)なぜここまでしなきゃいけないかと言うと、どれだけこっちが英語が苦手なのを伝えても、一向に喋り方を変えることのできない人たちがいるからです。


電話でずいぶん苦しめられたせいで、なんか自分の書いた文章とは思えないほどラジカルです。

2011年9月27日火曜日

国際医学雑誌

ボス:(私の英文を見ながら)…第二言語で医学論文を書くのはたいへんなことだ。
私:第二次世界大戦の結果のせいです
ボス:なんで?
私:日本は全部の南の島々を放棄することなんてなかったんです。まあ、キープした状態で終戦になったとしても、今頃は独立国になってるでしょうけど。
ボス:それと医学論文になんの関係が?
私:そのうち一つでも、日本語が公用語の独立国が残っていればいいんです。日本以外にも日本語の通用する国があれば、

"The International Journal of Anesthesia"
とでも名づけた「国際誌」を日本語で出版できるじゃないですか。

英語で論文を書く苦しみが減ります。

2011年9月25日日曜日

物品購入

日本でもそうですが、研究につかう本当にさもないものでも、予算を使って買おうとするととんでもない時間がかかります。

そして、こちらは事務手続きが日本よりずっとおそい米国なので、実態は推して知るべしです。「物品の申請手続きが遅くて実験が始められない」というのが普通の会話です。

問題は、「その物品が本当に実験に使えるかどうか分からないけど、試してみるうえで必要」な場合です。1個買っては試し、、、などとやっている時間は帰国時期が決まっている日本人留学生にはありません(不思議なことに米国の研究者にはあります)。

実例をあげますと、実験で使っているソフトウェアが何十年もまえのもので、ぎりぎり互換性が残っている32bit-Win7で何とか動かしているのですが、ソフトから周辺機器を操作するともなると大変です。USBを昔の規格のコネクタに変換してつないで、それを動かすためのドライバソフトを試したりするのですが、星の数ほどあるケーブルやドライバのどれが「当たり(互換性があって使える)」か分からないのです。おまけに、全く同じPC複数にインストールする必要があるのですが、不思議なことにあるマシンではOKで別のでは動かなかったりします。ディープなエンジニアのためのサイトをみながらこういう作業をしていると、だんだん医者じゃなくなっていく自分が気持ちよく思えてきます。

さて、1ヶ月待ってやっと届いたケーブル、ソフトウェアのセットがダメでした。
こんなこともあろうかと、自腹で(数千円)買っておいた別のものが当たりでした。
これが複数欲しいのですが、人を介して購入手続きを待つ暇なんぞないので、それをまた自腹でAmazonから複数買ってしまいます。

買える時間なんて買ってしまえばいいんです。

しかし、この「急ぐので自腹ですますクセ」が将来裏目に出そうな気がします。
悪く言えば公私混同しているわけで、のちに自腹分を予算から補完するのなんかを繰り返しているうちに、「予算の流用」を疑われそうです。

実際、こういうトラブルに巻き込まれる人って、最初は単に「急いでいた」だけだったんじゃないか?とか想像したりします。

ま、私は将来日本で自分の予算をコントロールできるほどの立場にはならないでしょうから、いいんですけど。

2011年9月24日土曜日

路傍

日本でも、交通事故現場になったところには、小さく花がたむけられていたり、時に「重大事故発生現場」とかの看板が出ていたりしますが、基本はひっそりしています。

で、こちらの高速道路脇には、思いっきり「十字架」です。そのまま墓標っぽいサイズのものまであります。名前、日付が記されていたりして、たまにドキっとします。

地上ばかりではなく、その高速道路の頭上には、ものすごく巨大な看板に中年の男性の写真が掲げられていてたりします。名前と亡くなった日付に、「もしもあの時大腸ファイバー検査を受けていたなら」みたいな文言が添えられています。芸能人や有名人ではなく、一般人のようです。

この手のテレビコマーシャルも普通にあります。

2011年9月19日月曜日

カウント

ブログの右上にカウンターがあるのですが、週末にどかっと増えます。
(といっても、10件単位ですが)
なんでかなーと思ったら、麻酔科専門医試験が近いからの対策記事を探してきてくださっているようです。具体的な情報がなくて恐縮ですが。

懐かしく自分が受けたときのことを思い出しました。

実技試験のために向かった試験会場の神戸のホテルで、ふつうの客室に呼ばれて入ったら麻酔器とACLS人形があり、そして傍らに雑誌で見かけるえらい先生方が3人並んでいる…。

この状況で笑うなと言う方が無茶です。

2011年9月16日金曜日

洗濯室

私もいい歳して学生が住むようなアパートに住んでいますが、よほどいいコンド(マンション)でないと、自分の洗濯機は持てません。そもそも室内に置く場所が想定されていないのです。

どうするかというと、アパートで共用の洗濯室に行って、コインを入れて洗うわけです。うちは運よくドアの脇にある狭い階段を下りてすぐ階下にある(5秒で行ける)ので有利なのですが、週末はよく争奪戦になっています。

ちなみに自宅は、あきっぱなしのアパート共用玄関を入り、1畳ていどの小さな廊下を経て自室のドア、という位置にあります。ですので、廊下や洗濯室は誰でも入れてしまうのですが、距離感的には自宅の一部のような気がします。


冬の話ですが、早朝洗濯室に行ってみると、真っ暗な部屋の隅で白い目だけが光っていました。よくみると、中年のおっさんです。コンクリートに新聞紙を敷いて転がっていました。

驚愕する私に、彼は、「い、いやね、ここのアパートに彼女がいてさうんぬんかんぬん」とスペイン語だか英語だかわかんない言葉でいいわけし始めました。

どうみても風体はダウンタウンの公園にいるような、なんというかホームレスでして、いくぶん治安のいいこの辺にまで来ることは通常ありません。そしてこのアパートは私以外大学生です。彼ですらここに彼女ができるというなら、私ならハーレムを作る自信があります。

20分の洗濯が終わったのでまた降りてみると、もう彼は去っていました。その後、洗濯室で寝てる人を見るようなことはありません。きっと彼の「雨露をしのげる場所リスト」からも外れてしまったのでしょう。

近所にはある教会の本部もあり、「行き倒れになるには最もいい街」と言われています。ダウンタウンには金網で囲まれたシェルター(家のない人が行くと泊まれる施設)が複数あり、それが高級マンションやショッピング施設のすぐ横にあったりして、たまに不思議な光景になっています。

2011年9月12日月曜日

ギリシア祭り

移民の国、入植の街であるため、ルーツの国ごとにコミュニティがあって、民族的なお祭りをやったりしています。

以前触れた「日本祭り」はどちらかというとコスプレコンテストでしたが、偶然のぞいてみた「ギリシア祭り」はちゃんとした民族衣装とかダンス、伝統料理に触れることができたようです。毛をむしられた羊が、口から尻まで串を通されて、炭火の上でぐるぐる回っているのが圧巻でした。

この街では教会の力が強く、日曜日に酒を売ることですらひと悶着あるそうですが、それとは違う宗派のギリシア正教会だけあってか堂々とワインバーを開いていました。

ちなみに、食べ物はトルコのそれとけっこうかぶっています。シシカバブとか、超甘いスイーツとか。




2011年9月7日水曜日

給油口

アメリカの車の給油口にはカギがついていません。

昔、映画でフランスのレジスタンスが、ドイツ軍の戦車の給油口に砂糖を投入して動けなくしているのを見て、「車で最もガードが必要な部分である」と子ども心に強く思ったものです。

最初は「何て無防備な」と思いましたが、犯罪大国アメリカでもここにイタズラする人はいないってことでしょうか。何とも思わなくなりました。

2011年9月6日火曜日

どこでもつながる

アメリカの良い点は、ちょっとした街の中にいれば必ず無料Wifiポイントを見つけられることです。
スタバのようなお店なら必ず、そしてコインランドリーとかレンタルビデオ屋とか、「人がたむろする可能性があるところ」でも高い確率で無線LAN環境が完備です。

日本に一時帰国すると、まずそれで困ります。日本で使える携帯端末を持っていないので、gmailを開くためだけにポイントを探してPCをもってうろうろしたあげく、結局見つけられないとか。
そういえば昔、現在は塀の中にいるIT社長がアメリカみたいにしようとしていたような、いないような。

アメリカの良くない点は、ネットの回線速度が恐ろしく遅いことです。
私の家でも「いつのフレッツISDN?」というスピードに耐えています。PCは最新でも、Youtube厳しいです。

2011年9月1日木曜日

ぬるま湯大好き

論文に載っていた研究の生データをもらおうと、欧州の著者に連絡しました。

(正確には私のボスにしてもらいました)

すると、立派な雑誌にたくさん載っているにも関わらず、とんでもなく若いことが判明しました。

「あれは学生のときにやった研究で、むしろこれから臨床医としての研修始めます~」的な返事です。

そういえば以前に、某国で優秀だったから二十歳前で医者になってた…って留学生に会ったこともありました。

こういうことがあると、日本が「ぱっと見のキャリアからは中身の差が分かりにくいシステム」で良かったなーと思います。

2011年8月31日水曜日

パソコンドラゴンボール

10年ほど前、i-modeの端末を友人に見せられ「これは普通のノートパソコンとほとんど同じ性能」と教わりびっくりした記憶があります。当時のノートパソコンですら、「月に行ったときのコンピューター」どころか「湾岸戦争当時のスーパーコンピューター」よりスペックが上だったはずです。

そして、毎年のように技術は更新されて指数関数的にスピードアップしているはずなのに、相変わらずブラウザのスピードは遅く、エクセルは複雑な計算ですぐハングアップし、私の薬物動態解析ソフトは一つの結果を出すのに数時間かかります。

ゲーマーでも動画好きでもない私のようなユーザーが求めてることってそんなに進化してないはずなのに、なかなかパソコンの性能アップを体感できないのが不思議です。

スペックup→ソフトのプログラムがスペックに寄りかかっていて、速くするような工夫しなくなる→結果変わらず

みたいなことが起きてるんでは、と素人ながらに思ってしまいます。







2011年8月28日日曜日

ホテル

1) 昨日泊まったアイダホ州のホテル

日本で言えば「東○イン」みたいなチェーンで、価格もそんぐらい。
しかし、部屋についてベッドに座ったら、直ちに手足がかゆくなりはじめ、赤い斑点が。
で、シーツをよくみると、髪の毛が残ってる・・・。

→フロントが言うには「犬や猫を連れてきて泊まる客がいるんだよね。それでノミやなんやらがうんぬんかんぬん...(いやいや、だから髪の毛がさ)」

よく英会話表現集なんかに「部屋を代えてください」が必ず載っていて、どんなシチュエーションで使うんだ?と思っていましたが、こういう状況ですね。

ちなみに、日本ではないので、ヒトでもノミやシラミを飼育されている方がいらっしゃるようです。
飛行機で借りたブランケットが使い回しだったらしく、全身やられた人の話を聞いたことがあります。


2) この前泊まったラスベガスのホテル

日本人向けの観光案内には必ず載っているような有名ホテルです。
チェックインして部屋に入ったら、白人のおばさん3人組が昼寝してました。
見事なダブルブッキングです。
おかげ様で、スイートに代えてもらえました。
ちなみに、ラスベガスは(カジノでふんだくるだけあってか)ホテルの料金は安いです。日本であれば都心の小さなビジネスホテルに泊まる料金で、結構なランクのとこに行けます。


他にも、トイレの水が出ないとか、テレビがつかないとか、ネットが繋がらないなんてのは、少なくとも私はしょっちゅう経験します。
何と言いますか、アメリカ人の”サービス”って、 「文句言われたら初めて対処する」が基本なんですよね。日本式の「先回り」の方が、手がかかるようで、結果的にはトラブルも少なく楽な気もするんですが。

もちろん、私がランクの低いところを利用しているだけなのかも知れません。

2011年8月26日金曜日

キャンパスストア

私が小さな単科医大卒だからということもあるでしょうが、ここにくるまでいわゆる大学グッズというものを見たことがありませんでした。

留学先の大学ではあるわあるわ。

大学のテーマカラー(ここは、3倍速く動けるシャア氏の色)と校章に彩られた文房具から始まって、食器、ネクタイなども含むあらゆる衣類、ゴルフクラブ、腕時計、車のナンバープレート…と身の回りのものを出身校で固めることが可能です。

なんといいますか、愛校心の高さがうかがわれます。

どこでどう利用するのかわからないものもあります…いやほとんどのアイテムがそうと言ってもいいかもですが。

たとえば、医学部の売店で売っている「乳児用のスクラブ(手術着)」とかですね。

2011年8月24日水曜日

使えない英語0824

・・・Hot spot

例えば人にある姿勢を取ってもらって、ものが当たっていたりの理由で位置を直したいようなことがないか聞いているとします。
「どっかヘンじゃない?」
「あのー、そのー、言いにくいんだけど・・・」
「あ、hot spotね」

「あそこ」って感じでしょうか。


最近の日本では、放射線量がそこだけ高い地域・・・を指すようなので、文脈によって随分使い方が異なるのでしょう。


2011年8月20日土曜日

麻酔科専門医試験攻略法~補足:重箱の隅の知識への対応~

これを読むような人は、おそらく世間の平均より「試験慣れ」しているでしょうから、釈迦に説法かもしれませんが・・・。

あまりに「重箱の隅」的な知識が選択肢に紛れ込んでいることがあります。
それをテキストで調べてみると、分厚い本のある表のすみっこにちょっと載っているだけだったり。
絶望しますね。ってことは、この知識と同水準にある情報・・・この表全部を覚えなければいかんのか、と。

この「過去問に出現した情報と”同水準”の情報を盛り込む」原則に従ったのか、某YN(医師国家試験を経験したかたなら分かりますね)がどんどん分厚くなっていったのを体験した方もいらっしゃるでしょう。

さて、ここですべきことは絶望ではありません。

本当に、その選択肢が「正解の組み合わせ」の選択に寄与しているかを、冷静に見てください。
それを知らなくても、他の選択肢が標準的な内容であるため、「正解の組み合わせ」にたどりつくのではないのですか?
では、何のためにこんな選択肢が混じっているのか。
「本来は知っているべきメジャーな知識を知らなくて間違ってしまうところだが、もしこのマイナー知識を知っていれば組み合わせからリカバリーできる」という意味合いで紛れ込ませてあるのかも・・・という視点で見てみましょう。

ここで出題者の気持ちになってみましょう。
出題しているのは、受験者様の周囲にごろごろいるような経験ある麻酔科医たちで、それがほんとに大事な知識かどうか、あくまで試験用の呪文か、など分かっている人たちです・・・と信じましょう(それが無理な環境なら、「この上司たちが昔こんな細かいことを覚えていたはずがない!それでも専門医だの指導医だの名乗ってるんだ。つまり、大丈夫なはずだ!」でも構いませんが)。

ぱっと見、知らないような情報が紛れ込んでいる場合、何らかの意図があると踏んでみましょう。

これは試験のテクニックと言うより、情報・知識には階層と優先順がある・・・ということの再確認にすぎません。「1対1対応」の勉強を数日続けると忘れてしまうことかもしれないので、念の為。

現実的には、「テキスト内の扱いが小さいか載っていない、かつ臨床や抄読会でも耳にしない情報は、それそのものは時間があれば覚えるけど、周辺事項まで追わない」ってことですかね。

繰り返しますが、私は試験委員でも何でもありません。


2011年8月19日金曜日

にせ医者

被災地で活動をしていた・・・という日本のニュースを見ました。
確かに雇用ではないので、身元確認があやしくなるかもですね。
(といっても、1年ほど前には近くの岩手でも偽循環器内科医事件があったような)

ちなみに、医師の資格を示すものは医師免許証という大きな賞状のようなものしかないです。
しかし、厚生労働省の作ったHPがありまして、確認したい医師の名前を入力すると、医籍登録年(通常、医師国家試験に受かった年)とともに表示されます。

普通、よっぽどのことでなければ医者同士が小一時間喋れば疑いはかなり濃厚になるんですけどね。同じ科の医者であれば10分、こちらが「最初から疑ってかかってカマをかける」場合は数分かもしれません。
詐欺師がどんなに勉強して、ネット掲示板で医者スラングを覚えても、多分無理です。バレます。

ただ、医大は出たけど試験は受からないまま研修医の真似ごとに入れさせてもらった時期がある(最終的に医師免許は持ってない)、あるいは痴漢でもして失った・・・類の「にせ医者」は見抜けないかもしれません。さらにそういう人が、実在する医師と「すり替わった」場合は確認が大変かも。
まあ、ちょっと調査すればわかることですし、患者に害を与えてしまったら元も子もないし、医者のふりをするのは犯罪としてはrisk-benefit performanceが悪い気がしますが。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
もう8年ほど前の話になりますが、同じ大学の7学年上のOBで首都圏の大学病院勤務と名乗る医者から職場に電話がきました。
出るなり、
「オマエ、何のつもりだ! 俺はOB事務局の連絡員をやってるんだが、オマエが案内状に返事よこさないから大変なことになってんだ。分かってんのか!俺は△医大救急科の○○だ!」
もう分かりましたね。名簿業者の類です。きっと私の同級生の連絡先でも聞きだしたいのでしょう。それが将来医者へのヘンなダイレクトメールや投資詐欺の持ちかけに用いられるわけです。

普段であれば「あー、そのリストの下の先生にかけてください。お疲れ様です」とかあしらうところですが、「7学年上」などとちょうど私が知らないであろう人物を騙っているいることや、具体的な職場名(普通は”○○大の佐藤です”とか言う)から、きっとその先生は実在するんだろうな、と思いました。二重に迷惑をかけていることになるので、ちょっと腹が立ち相手することにしました。

「あ、○○先生、お変わりないですね!卒業以来ですね・・・いやびっくりです」
「!!!・・・な、なんや・・・いいから、まず今のお前の住所を教えて(この手の業者は関西人だったり妙な日本語だったりする)」
「いえね、私今かなりどきどきしているんです正直。何の間違いか、先生は先週お亡くなりになったと聞いておりましたから」

ガチャ

アドリブではなかなか上手くおちょくれないものですね。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ちなみに、病院の事務が勤務する医者の住所を業者に持ち込んだようだ・・・なんてこともあったりなかったり。確認は簡単です。最初に職場に教える住所に「そうと分かる仕掛け」をすればいいんですから。あ、雪国医科大病院ではないところでですよ。




2011年8月14日日曜日

極寒マラソン2

広場に集められたはいいですが、どこがスタートラインなのかもわかりません。
そうこうしているうちに、広場の中央に大きなトラックが乗りつけられ、中から馬がでてきました。
西部劇風の鞍で飾られていて、何かのアトラクションか、と思ってぞろぞろついていきました。
しかし、後ほど単なる近所の畜産業の方であることが分かりました。

寒いため、皆トイレが近くなっています。
そのうち簡易トイレ前の行列から抜け出し、広場の隅の斜面に登って済ます人が現れました。
わたしも真似したくなりましたが、1000人近くいてみたところ東洋人は私だけです。
地域のアジア人の人口構成比を考えると、大陸系半島系の人と誤解されて、彼らの顔に泥を塗ることになりかねません。ちょっと魔が差さないでもなかったですが、あるアメリカ人の同僚が「日本人だけは見わけられるよ」と言っていたのを思い出し、我慢しました。

さて、時間ぎりぎりにスタートラインらしき所を教えられ移動したのですが、誰が合図をするのか分かりません。
そのうち、先頭の人たちが時計を見ながら勝手に走りだしました。後続も「あれ?ピストルは?」「時間計測の機械あった?」とか言いながら引きずられるようにスタートしました。

ちなみに、アメリカのマラソン大会は「勝手に参加して一緒に走っている人」をよく見かけます。
今回も、背中に番号をマジックで書いている人を見つけましいた。
なぜ彼がモグリと見わけられたかと言うと、隣に同じ番号の人が走っていたからです。


2011年8月13日土曜日

極寒マラソン

車で1時間ほど離れた町でのハーフマラソン大会に出てきました。
山頂のスタート地点まで、集合場所からバスで連れて行かれ、トレイルを走り抜けるというコースです。
しかし、悪いことに集合が4時半、スタートが7時でした。
夜明け前の、高度2000メートルを超える山頂の広場で、スタートまで1時間半待ちです。夏ですが10度を切っていいたと思います。
マラソンスタイルなので、よほど事情を知っている人以外は軽装です。

私は、生まれて初めて寒がっているアメリカ人をみました。それも、1000人近く。

私の知る限り、アメリカ人には冷感がないです。
レストランは、私たちには冷房が寒すぎるため夏でも上着が必要なことがあります。それでも彼らは暑そうです。
講義室などで、アジア人の女の子がガタガタ震えパーカーのフードまでかぶっていても、お構いなしにエアコンを最低温度にしてしまいます。しかも半袖短パンです。加えて、バケツみたいなボトルの7割ぐらいまでを氷で満たしたコーラをガブガブ飲んでいます。

小さい頃、北半球の人間は、寒さに対応する過程で文明を発展させることができたと習いました。
しかし私はそれは嘘で、寒さに強い人がヨーロッパで生き残り、大挙してアメリカに移民して冷房をかけているのは事実としても、それと文明の発展とは別問題じゃないかと疑っています。




2011年8月12日金曜日

今日の使えない英語0812

The most optimistic man

誰がどう見ても不可能な計画を立て、そして絶対約束の時間に現れないお方を、職階で下位にある人がこう表現しました。

2011年8月10日水曜日

今日の使えない英語0810

...in military time

研究で作る資料に時刻を記録する欄があるのですが、「ミリタリータイムで書いて」と言われます。
なんてことはない、

11:00

1100
と表現する方法です。

日本での話で恐縮ですが、昔、武道を習っていた際に、某軍事組織の方と一緒になりました。
彼は何を言うにもミリタリータイムで、
「0800時にガリガリ君食っちゃった」
とかいう使い方をしておりました。

ある飲み会で彼がみなの前に立ち、
「これより軍事機密を公開する」
と宣言すると、パンツを下ろし始めました。

しかしその兵器の推定破壊力および射程距離に疑問の声が上がり、
「そのような攻撃力で大丈夫なのか」
という指摘が相次ぎました。これに対し彼は、



「専守防衛だから大丈夫なのだ」



…すいません、オチだけ作りました。

ついでに。
周囲のアメリカ人中に、「1時」とか「1時間」をなぜかhundredで表現する人がいます。

きっと、1:00→0100→100、てことなんだと思います。


2011年8月8日月曜日

地味に翻弄される話

車のエンジンチェックランプが点灯しました。
しかし、整備工場に持ち込んだところ直前に消えてしまい、「これはついていないとどこが悪いかチェックできない。まあつきっぱなしになったらまた来て」と言われ、(その程度の危険度と考えていいのか?)と思いながら、オイル交換だけして帰りました。

しかし一週間後、500キロの遠出中にまた点灯しました。
今度こそと思ったら、整備工場1キロ手前でまた消えてしまいました。

高熱で病院に行ったら平熱だったり、動かなかったパソコンが人を呼んで見てもらっている時だけ動いたり。
こういう何かにおちょくられている気がすることがよくありませんか。


ちなみに、
2002年のスバル車で、走行距離14万キロ。
しかし、当地では「日本車は16万キロまでは余裕で使える。整備によって、その後永遠に使える」という認識です。
そんなわけで、こんな日本だったらタダで引き取ってもらうような車でも、売ると50万円ぐらいの値段がつくようです。


90年代前半の日本産名車(多少ボコボコですが)がまだ多く走っていて、懐かしい気分になります。









2011年8月4日木曜日

激写厳禁

他部署に頼まれて手伝っていた実験が終わりました。
実験動物に、少し高度な方法で麻酔を行うというものです。少なくとも、機器を制御するコンピューターシステムを構築し、麻酔科医でない人が読んで分かるようなマニュアルまで作り、実例を何度も見せ、最後に横で見張りアドバイスしながら全部自分でやってもらう・・・とこまで行ったので、私達麻酔科医の役目は終わりです。

アメリカンな感覚だと「イエーイ終了!じゃあこの実験のセッティングも入れて、記念写真とろう!」となりそうですが、どっこいそれはダメです。

もちろん、まだ行っている最中の最先端の研究なので(後に特許とかも絡むし)、秘密保持・・・という部分もあるかもしれませんが、それ以上に、動物を使って実験すること自体が、敏感な事案だからです。

・・・
いわゆる「証拠写真」などというものは、後からいかようにも説明されてしまう可能性があります。
例えば、歴史の本で「ある集団の残虐行為の証拠」なる説明書きの写真が載っていたものが、検証の結果、実はそうではなく、それどころか・・・ということが分かったりします。
しかし、そのような説明書きで人目にさらされていた期間があれば、後からいくら訂正したって無駄です。新聞の誤報訂正の扱いがいかに小さいことでしょう。一度落ちたイメージはそう簡単に戻りません。

ちょっと前までは、そのような写真や動画の加工技術と発表媒体はマスコミしか持っておらず、加えて「活字になったことは本当」「テレビの言っていることは本当」と思っている人が多かったのです。

もちろん今では、ネットの広まりのおかげで、素人だって動画を簡単に作って公表できます。これに伴い「ネタをネタとして見抜く」目が、一般に育ってきていることでしょう。

それでも、関係ない写真などの素材に悪意ある字幕がついて時間が経ってしまえば、それが何となく事実になってしまう傾向がないとは言えません。

ウソも百回、いや三千回言えば、少し離れたところにいる、または事実に対する関心の高くない人にとっては本当になってしまうのです(むしろ言っているうちに本人すらも信じていくのがタチ悪いです)。それを知りつくし、企業がらみ・国がらみでやっている例を思いつく方もいらっしゃるかもしれませんね。

・・・
動物実験というのは、事前にそれをする意義をとことん評価されるのに加え、厳しい倫理的な審査を経てやっと行えるものです。「なにもそこまで」と思えるほど、動物に痛み苦しみを与えないように行われるのがルールです。
一部誤解されているように、面白半分に残虐なことをしているわけではないのです。

それでも、実験動物に何らかの器具が取り付けられていたり薬物が投与されるわけですので、業界人がみても何とも思わない写真でも、慣れていない人から見れば驚きのものかもしれません。

そこに
「犬猫虐待中(笑)、お肉は実験後スタッフがおいしくいただきましたw」
みたいな字幕を付けてどこかに流されたら、どんなに研究者が正当な手続きを踏んで行っていてもアウトです。いずれいたずらだとバレるにしても、その間晒し物にされ、そして誰も名誉を回復してくれません。例え事件が終わった後も、ネタ画像として永遠にwebのどこかに残されて、被害者を苦しめ続けます。

そんな可能性のある写真には、誰も入りたくないですね。

ちょっと過敏・大げさ過ぎるだろ、という声が聞こえてきそうですね。
しかし、個人にファイルが配られた時点で、故意でなくともそれはもう漏れるものと思うのが常識の世の中です。

さらに、ある大学では職員として入り込んだ人物が、実は「動物実験の実態を外部に漏らす」目的を持っていた、ある団体からのスパイだったという事件があったそうで、センセーショナルなことになってしまったそうです。

注意しても漏れる、さらには漏らすことでなぜか利益を得る人間がいる、一旦そうなれば当方の言い分は通用しない・・・という時点で、「そんな写真を世の中に存在させね―方がいいや」と思ってしまうのもうなずけます。
・・・

断っておきますが、動物を使って実験することの是非を議論したいのではありませんし、反対の方を非難するものでもありません。

ただ、別段見られてまずいものでなくとも、誤解ととばっちりを防ぐためには、わざわざ表に出さない方がよいものもあるようです。

そしてそれが少し極端になると、

「写真が出回った時点でアウト」

以前流行った「デスノート」って、そういうお話だったのか・・・と今さらながら思ったので、この文章を書いてみただけでした。

北日本の伝統的食生活に伴う疫学的問題も世界に発信すべきです

年をとってから、クリスチャンからわりとハードな仏教徒に鞍替えしたアメリカ人一家の息子(彼は従わなかった)から聞いた話です。

菜食主義者になったのだから、アメリカのクレイジーな食生活から開放されて、さぞ健康になっただろうと聞いてみました。

「いや、豆とか豆腐の料理って、塩を大量に使うんだ。だから、家族がみんな高血圧になった」

割とよくあることのようです。

2011年8月2日火曜日

ユニホーム

全米がそうなのか、それとも私が留学している大学だけがそうなのか分かりませんが、医療従事者がユニホームで通勤しています。

つまり、TVでよくみる、水色とかのカラフルな半袖のやつです。いわゆる「オペ着」ですね。

平気であの恰好で路面電車やバスに乗り、スーパーで買い物しています。

こちらの生活が長く、事情に詳しい方によると

「あ、あれは”病院で働くのがステータスだから見せたいだけ”よ」

・・・。

何か清潔不潔を超越したものを感じます・・・。



私は雪国医科大学のある街で、色々と(無駄な?)気を遣っていた気がします。
とくに、マスコミの病院・医者に対するバッシングがひどかった5年ほど前なんか特に。

店を団体で予約するときなど、勤務先・連絡先を言いたくなくて謎の架空団体名を使ったり。
「誰かに会話聞かれて、悪く解釈されてネットに書きこまれたらどうしよう」と、個室のない飲み屋が怖くなって、歌いもしないのにカラオケ屋使ったり。
大学名がプリントされたジャージを着てうろうろしている学生を捕まえて説教したくなったり。

所変われば違うもんですね。

2011年8月1日月曜日

舶来オサレショップ

当地では敷居の高くない店が日本にオープンすると、なぜかちょっとかっこいいとこ扱いになっていたりします。

小さな例を挙げますと、以前一時帰国した時、東京であるサンドイッチのチェーン店をみつけました。
驚いたことに、一等地と呼べるところに店が構えられ、しかも行列ができています。

私が日本にいたころ住んでいた街にはこのチェーン店がなく、アメリカで見たのが初めてでした。つまりそちらが第一印象になっています。
当地では、スタバの次ぐらいにどこにでもあるのですが、通りから死角になっている場所にあったり、薄暗いガソリンスタンドなんかに併設されていたりして、「何よりも量を食べたい」人が利用する店、という印象です。
時に殺伐とした雰囲気をかもしだしており、日本で言えば、「いつ店内で殴り合いが始まってもおかしくない」牛丼屋みたいなものです。

そういうお店が、かなりこじゃれた形で海外進出しているような、逆の状況を想像していただければ、滑稽さが伝わるかもしれません。

他にも、
何かとセルフな北欧系の家具屋・・・安くはないけど家具専門店で買うよりはお手頃か
”コス・・・”:業務用サイズ専門スーパー。田舎に住む人が、月に一回買い出しに来るレジ付き倉庫
”フクロウが目印のおねえちゃん系居酒屋”:行った話をするとそれだけで笑われる

だいたいこんな位置づけですので、「ついに日本上陸!」みたいな報道を見たアメリカ人は面白がっているかもしれませんね。

2011年7月30日土曜日

知名度up

今日会ったアメリカ人が、日本国総理大臣の名字のあたまに"BA"をつけて呼んでいました。

これまでアメリカ人と話していて、彼らに認識されているといえる総理大臣は小泉純一郎氏だけだったので、別の名前がでてきたことに多少驚きました。


2011年7月28日木曜日

減ったもの

コンビニの滞在時間

私の住む地域のコンビニというのは、ほぼすべてガソリンスタンドと併設されています。
そしてすべからく新鮮な食べ物など置かず、乾き物専門です。
20年ぐらい昔の、酒屋さんがなんちゃってコンビニに鞍替えして、あまりうまくいっていないような店・・・を想像してください。
そして煌々と輝く日本のそれとは対照的に、かなり節電モードで、むしろ薄暗いです。
東北の田舎町に奇跡的に残存している、個人経営なのに儲ける気すらなさそうなVHSレンタルビデオ屋を想像してください。

さらに、地域のニュースを見る限り、当地のコンビニは、日本のすき屋どころでなく犯罪のメッカです。レジカウンターが透明な強化プラスチックで囲まれ、お金や商品の受け渡しもカギの字になった経路(非常に表現しにくいですが)を介して、という店もあります。

少なくとも市街地にあるオーガニック専門のスーパーと比べると、客層が天地なのがシロウト目にも分かります。

というわけで、給油の会計以外では近づかない場所、よしんば入店したとしても一目算に立ち去る場所です。

日本にいたころは、どんなに遅くなっても仕事帰り必ず寄って、雑誌の数冊も買って帰っていたものです。

あれは別にしなくてもよかったことだったのかも、と思い始めました。

2011年7月27日水曜日

外をみるひと

みんな外が好きです。カフェやレストランでも、よっぽどな天気でない限り迷わず外のテーブルを選ぶようです。

ひとたび住宅地を歩くと、

1) 自分ちの庭でいつも道路側を向いて立っているおっさん
2) 自分ちの前にソファーを出して、家族で道路側を向いて座っている人たち
3) アパートの前のバス停のベンチを、昼夜構わず占拠して歓談しているグループ(そのアパートの住人)

とにかく人の気配があります。

最初のうちは、前を通るときに強烈な視線を感じて参りました。

しかし、自分が小さい頃、どこの家でも縁側でお年寄りが新聞読んだり、(今思えば)酒飲んだりしていたものです。

アレと同じだよな、と思うと気にならなくなりました。

麻酔科専門医試験攻略法3

(続き)
では、今度はじっくりやりましょう。前のステップで残した選択肢の用語を調べ、教科書を読み、そのトピックについてまとめる…をやってしまうと、試験当日になってしまいますね。

今度は、問題のtesting pointを見抜く練習をしましょう。
前回、正解を導くための単発知識を、三段論法程度の思考経路に加工しました。
今度は他の選択肢が違う理由を考えることに視点を置くのですが
1)正解の思考経路、またはベースの知識が間違っているとその答えになるのか
2)正解の選択肢の周辺事項であるか。だとすれば「こうすれば正しい」という思考経路を、正解の思考経路から矢印を伸ばして作ります。こうすると覚えやすく芋づる式に知識が増えますね。
3)まったく1)2)と関係ない情報であれば、基本的な教科書に書いてある単発知識であるかどうか確認します。もしそうでなければ「ただのかませ犬」というか「問題を難しく見せるためだけに混ざっている選択肢」の可能性もあります。これに足を取られると絶望します。

こんな感じで、情報の優先順を見抜いていきます。試験問題を作る人の気持ちになってみれば、「まず専門医として知っていてほしい情報」と「これは間違っていてほしくない情報」を正解やひっかけ選択肢にしますね。で、残りをうめるために、「正解を導くための基礎知識で、ある一部を勘違いすればそれになるだろう答え」や「やや難しい、あるいは些細なことだけど過去問でもでてる情報」なんかで水増しするわけです。

前回同様、やりっぱなしにせずに、短時間で繰り返します。これは最初はただの暗記でも、じきに思考回路をテストの様式に合わせて「そういう発想ができるようになる」ための作業になります。手持ちの単発知識から答えをひねり出す技術といえます。

これを数年分やれば、相当目が肥えます。時間があれば「知的アプローチ」を流し読みするだけで、まだ覚えていない、テストにでそうな重要な事項が浮かび上がって見えることでしょう。

その他Tips
.XY軸のあるグラフでものを考えられるようにしてください。曲線が何かの条件で「移動する」ような頭の使い方に慣れましょう。一番簡単なテキストから図を拾い出して簡略化し、白紙に自分で描けるようにしましょう。各軸が何を示すかを忘れずに。
.単発知識は語呂合わせでもなんでも、覚えてさえいればいいのです。
.なぜか理解できない、覚えられない言葉があります。小学生になったつもりで100回発音してみましょう。


さて、長々続いた試験対策も終わりです。

お気づきと思いますが、「勉強せずにラクに通す」ためのテクではありません。あくまで「学習の順番を違えた結果、勉強の途中で絶望してやめてしまわない」ための方法です。
どうも実例のない一般論ばかりになってしまいましたが、これは間違ってこれを読んでいる医療従事者でない方からの誤解を避けるためです。ついでに、私は試験の出題委員でも何でもありません。

また、医者になるような人たちですから、すでに自分の学習法が確立している方も多く、「何をいまさら」と思われる内容かもしれません。たまに存在する「目で写真を取れて忘れない」タイプの先生方からすれば「書いてるやつ、馬鹿なの?」って感じかもしれませんね。

問題集の内容に圧倒されてちょっと我を失い、勉強方が見えなくなってしまった方が落ち着くための手順、と言ってもいいかもしれません。

NBEのPTEexamや、JB-POTについては情報も増えてきているようなので触れませんが、もし希望が多ければ。

2011年7月26日火曜日

極東

つい数ヶ月前まで、普段使っているオフィスにはアメリカ人たくさんと私一人だったのですが、学期が変わって人員が入れ替わりました。

同じ列の私の隣が韓国人、反対隣が中国人、そして背後の少し離れたところに台湾人が来ました。
もうちょっとのところで地図と同じ位置関係ですが、それでもこの部屋の責任者の先生がわざとやっているのでは、と思わせる配置です。

2011年7月25日月曜日

アメリカの副作用

時間をまもらなくなる、取りあえず簡単に適当な口約束をしてしまう、などいくつかあります。

しかし中でも深刻なのは、「見た目に気を遣わなくなる」でしょう。

どんなイケメン、どんな美女でも、「大学名」とか「州の名前」がドスンとプリントされたパーカーやTシャツを着てうろうろしています。
これはこれでとてもラクなので、一度郷に従い始めると止まりません。

最近は暑いので、マラソン大会でもらえるTシャツを着ています。概してアレなセンスのものが多く、日本で着た試しなどないのですが、もう気にならなくなってしまいました。
なお、本日はブルーハワイ色のホノルルマラソン、昨日は純白に赤のロゴが入ったゴールドコーストマラソンでした。

ある旅行会社のアンケートでは、「もっとも旅行中おしゃれでない国民」に、米国人が堂々一位に入賞しておりました。

2011年7月24日日曜日

麻酔科専門医試験攻略法2 JB-POT, NBE: PTEexam (advanced)も同様

(続き)
医者になり、しかも専門医をとろうなどと考える人はどうしても真面目な人が多いため、
「答えの選択肢について、それが正解だという裏を取る」だけに満足せず、「外れの選択肢が外れである理由もしっかり調べ、関連事項も覚えよう」と思ってしまいがちです。

このスタンスは正攻法であり、とても正しいと思います。私もまじめなふりをしているため、そのように演じてしまいそうです。

しかし、各種専門医試験を受けるあたりの年代の医者は多忙です。「試験まであと2週間ある」と思っていても、その日の当直で大動脈解離の一つも入って徹夜になり、体調を崩して風邪をひいたまま、ルーチンワークだけをこなすだけで勉強時間がとれず、ついでにヘンな雑用が舞い込んだりしてそのまま試験突入・・・となってしまうものなんです。

というわけで、1問1問足元を固め、じわじわ学習していく方法より、「当たりの選択肢と、最後まで迷うであろうもう一つの選択肢」についてだけ調べると腹をくくって決めてしまい、まず問題集3年分を「比較的短い期間」で1周してしまうのです。時間をあけてしまうと効果が激減します。このためには、毎日ちょびっとづつ、よりはある週末なり夏休みの数日をつぶしてガッチリやったほうがよいと思います。

調べる、といっても、前に述べた参考書類は学生、初期研修医レベルのものです。該当する記述を探し、それを導き出すための基本的な知識を「欲張らずに」拾いだします。その基本的な知識から「3段論法」程度の範囲で答えに至る経路を説明できるように知識を加工します。

で、答えをあるていど覚えた状態で、5周程度繰り返します。本来は試験前日でやるようなことですが、今この段階でやるわけです。外れの選択肢を除外する理由がよくわからないまま進めるのは真面目な麻酔科医には罪悪感がつきまといますが、ぐっとこらえます。
しかし、こういう作業自体は医学部を出た人なら比較的得意なはずです。国家試験直前に、禁忌問題の問題集を何度も高速でチェックしたのを思い出して下さい。

ここまでくると、初めて問題集を紐といたときに感じた「範囲が無限にあるのではないか」という恐怖心が随分減っていると思います。そして、3-5年分やることで、何となく良く出る「お約束テーマ」と「この試験におけるものの考え方(タカのくくり方、ともいえます)」が見えてきます。そして、繰り返すことで「ぶっちゃけ今まであんまり使わなかった用語たちに目を慣らす」のが目的でした。完全に理解できていない用語でも、短時間のうちに何度も目にし、そして想起さえできれば、「何となくわかったもの」としてそれを使って多少は物を考えられるようになるでしょう。

そして、万が一この段階で前述のような理由で試験当日を迎えてしまっていたとしても、超ヤマを覚えているだけで、半分の問題は、選択肢を2つぐらいまで絞れると思います。

少なくとも、「1問1問じっくりやり過ぎて、定番問題の答えを暗記する前に、あるいは全体をカバーする前に試験を迎えてしまう」よりは、はるかに得点には結び付きます。

次の段階で、残り時間と相談しながら多少じっくりやります。

(続く)

2011年7月23日土曜日

あいづち

アメリカ人と会話していると、彼らが実に多く、そしてタイミング良く相槌を入れるのに気がつきます。
"cool" "sweet" "pretty" "fantastic"
みたいな感じで、もしかしたら心にも思ってなさそうな、前向きの言葉がポンポンでてきます。
意外とこういうのを真似するのが難しく、私は"well" "OK"ぐらいしか言えません。

研究室にいる中国人と、そんな話になりました。
で、流れで「日本語で、そういういい相槌はないのか?どんな状況でも使えるユニバーサルなやつは」
と聞かれ、考え込みました。

「とりあえず”ぎゃふん”と言っておけばよい。辞書に載っていないが、日本人にとって印象的な人物になれるであろう」

と答えてみました。

麻酔科専門医試験攻略法

卒後他大学の麻酔科に行ってしまった部活の後輩とのやりとりの中で、「専門医試験の勉強で絶望」とあったので、ちょっとそれについて。麻酔科医でない方は読み飛ばしてください。

前半の個々の知識を問う「一般問題」と、後半の「臨床問題」に分けて考えます。

臨床問題に関しては、ある程度教育的な環境(質問に対して「学術的に」答えてくれる先輩医師が一人でもいる、変なことをすると理由付きで手直しをしてくれる、そして外科系臨床科が一通りそろっている病院)、で水準程度の臨床をしていれば余裕だと思います。

この臨床問題でちゃんと得点できてしまうと、一般問題がボロボロでも人によっては受かってしまう作りのテストなので、「自分は勉強しなくても受かった」的な武勇伝を始める先輩がいてしまいます。なんか昔の医師国家試験のようですが、これが受験者の心を時に折ります。

(だったらそんなに頑張らなくていいのかな? っていうか、専門医取れなくたって失職しないし・・・)
と悪魔のささやきが聞こえてきそうですね。

まあここでは、どう「一般問題」を勉強して得点するかの話にします。個人的には、専門医試験はそういったややこしい少し学術的な知識を勉強する最初(で最後かも?)の機会と思うので、理解を伴う学習法を述べたいと思います。

ペーパーテストを受けたのは7年も前なので、多少古い本も含まれていますが、

専門医試験問題集5年分 :終わってみれば3年分ぐらいでもいいかも
標準麻酔科学: 青いやつ。章によっては文章の構成が支離滅裂でしたが、個々の情報は信じました。
集中治療医学: 日本集中治療医学会が出している青いやつ。学生や研修医が持ってるような
心臓・血管麻酔ハンドブック: 今はもっといいテキストがあるかもしれませんね
学生時代の生理学、薬理学のうっすい教科書、あと流し読み用に「知的アプローチ」

私が使ったのは以上です。
もちろん、ミラーや最新麻酔科学も持ってはいましたが、一般問題の対策には使いませんでした。

ノートを取りながら通読・・・はしませんでした。
それをやると、「本は薄いのにこんなに暗記事項があるのか」と絶望してしまうからです。「ミラーの関係ある章を読む」ことをしても同様の絶望感に襲われますのでやめときます。上述の「ささやき」が入り込んでくる心の隙間を作ります。

専門医試験勉強では、この「絶望感」をどう制御するかがカギとなります。
JB-POTや、advanced PTEexamも、「難しい超音波物理が前半にあって、後半に見覚えのある臨床問題」と、少し似た構成をしていますので、同じスタンスで合格圏内に入れます。

まず大事なのは、「初めて過去問の一般問題をみたときに、その場で全てを調べて覚えよう」と思わないことです。
1ページ一問調べるのに、ウン時間。残りのページ数をみただけで、負けそうになりますね。

(長文なので続く)

2011年7月22日金曜日

カラオケ

さすがに日本人が多い街ではないので、私たちが想像するようなカラオケ屋はありません。
と思っていたら、ボスの家の地下室がライブハウス兼カラオケ室になっていて、windows上で動くカラオケシステムが稼働してました。何と歌本までありました。
ボスの息子に「アメリカではこれが普通なのか」と聞いたら、「こんなのうちだけだ(苦笑)」なそうです。

ちなみに、この辺の一戸建ての家は、建物と同じ面積の地下室を持っているのが普通です。
多くは子供の遊び場ですが、ワイン蔵など、その家庭が何に力を入れているかの指標になって楽しいです。
一番びっくりしたのは、ビール工場でした。日本ではアルコール1%より濃いのを作ってしまうと酒税法違反ですが、こちらでは合法とのことです。

2011年7月21日木曜日

クラス替えしたのにいじめっこがついてきたような話

何とか逃げ切ったと思った先に、その逃げた対象がデーンと構えていることがあります。

高校時代、数学が嫌いで嫌いでやっと大人になって全てを忘れたら、15年もたって留学先で高度な数学的な解析(しかも日本語の参考文献などなし)をやるはめになりました。

そういえば、大学時代も「心電図とか心臓の働き」「体液の組成(電解質がどうこう)」「呼吸の生理学」「薬理学」が苦手で、テストを通す勉強だけして、後は逃げ続けていたはずなのに、いざ卒業してみればそれらややこしい分野の塊ともいえる麻酔科学に入門してしまっています。
今アメリカで研究しているのは、薬物動態という数学と薬理学がくっついた、私にとっては救いようのない内容です。

だからこそ、逃げずに立ち向かうべきである…という話にはなりません。
これからも、苦手なものからは全精力を傾けて逃げ続けようと思います。
その先でまたそれに遭遇するなら、それは過失でしょう。


でも、ときに「昔もっとやりたかったけど断念したこと」に助けられます。

数学は苦手でしたが、小さなころ玩具のようなパソコンでプログラミングをしていました。
そのため、細かいことは忘れてしまっていても、コンピューターを動かすための基本的な考え方がいくらか身について残っていたようで、それが今やっている研究の多くを支えています。
C++、エクセルマクロ、そして統計用にRといった言語を使っていますが、25年前のBASICとそんなに変わらないのに逆に驚いています。

2011年7月19日火曜日

ひとりごと

職場では日本語を解する人間がいないのと、周りのアメリカ人がとにかく喋りまくっている(突然叫びだしたり。別に、普通の人ですが)ため、こちらも独り言がだんだん大胆になっていきます。

別に人を貶めるような悪口ではないのですが、多分に自分を貶める放送禁止用語だったりするので要注意です。

差しさわりのないところでは、「ぷに」とか「ぽよん」とか言ってるかもしれません。

オールドタイプ2

Face bookにしろツイッターにしろ、基本的に文章が短いですね。

それを見た後に自分のブログを書いていると、とにかく文章が長い。なんか目に来ます。

もう、長いというだけで、うざがられる時代に入りつつあるのかも。

そうなったら、全て五、七、五でいこうかなと思います。

オールドタイプ

「医者の同級生に一斉メールをした場合、メールの返事が最も速いのは外国に留学中の人」

という話を聞いたことがあります。医者の留学生の大半は臨床(病院で患者を診る)ではなくて研究をしているという背景があると思うのですが、確かに研究が仕事のメインだと、パソコンに向かっている時間がとても長いです。日本の同級生のほとんどがそうであるような、臨床医ではこうはいきません。

さて、こうして常に目の前に検索ブラウザが開いているようになると、麻痺してくる部分があるのを自分でも感じます。

Googleで検索して出てこないとか、もともとの一次情報がすぐ手に入らないような情報に関しては、
「この世に存在しない、あるいは分からない」と見なしてしまう癖がつきつつあるのです。
自分がうまく探せていないだけかも知れないのに、「そもそもすぐアプローチできない情報に学術的に価値はない」などと開き直ってしまうふしすらあります。

実例をあげますと、以前は論文執筆にあたり、自分の言いたいことをサポートする一節を探して引用するためだけに、医大の図書館の地下に何日もこもって関係ありそうな古い書籍を片っ端から読む…ようなことをしていたと思います。私が文章というものに関してはアナログ志向なのを差し引いても、ほんの3,4年前の話でした。でも、今はweb上、図書館の電子化された文献、あと代表的な教科書の該当する章をさっと見て記載がなければ、それ以上探そうともしません。

身近な話で言えば、HPを持たない、またはGoogle map上に情報つきで反映されていないようなお店は、最初から検討の対象外になっている感じです。

飛躍しますが、これが転じて、なんかのきっかけで、e-mailを頻繁にやりとりしない人とか、Face bookの中で見つからないような人は、自分にとって存在しない…ようになってしまったりするんじゃないか?と錯覚してしまいます。まるでIT化反対派の人が言いそうなことです。

もちろん、実際はそんなことないわけです。
まめに連絡がとれるわけではないけど大切な友人と、アメリカの知られていない町で会って楽しくすごすこともあれば、達筆の毛筆で手紙を下さる年配の知り合いに、震える手(とボールペン)で返事を書くこともあります。

それでも、こういうことがあると少し安心します。
何に安心しているのかよくわかりませんが。

2011年7月17日日曜日

和魂鈍才

アメリカの医師に限らず、研究者や大学院生と接していて印象的なのは、彼らのプレゼンテーションにかける気合いの強さです。
まず言葉の量に圧倒されます。平気で一時間は喋る喋る。そして、ほとんど即興でも、プレゼンの基本的な構成を守っています。この辺はもう身に染みついた技術なのでしょう。

例え自分のデータが50枚のスライドの内1枚でも、世界で自分が最先端!というスタンスを崩しません。
というより、自分の知らない分野でも、素材さえあれば喋りきってしまう。これがアメリカのアカデミックな人たちなのかといつも驚かされます。

一方、私は暗記したことしか喋れませんので、ぎりぎり最低限まで切り詰めた原稿を覚えます。もはや字づらや音だけで物を覚えられる年齢でもないので、大層時間がかかります。
そして、想定される質問に対し、「これに結びつければなんとか答えられる」という回答を事前に10個ほど用意し、誰かに添削してもらっておき、これも暗記します。

別に読み原稿片手でもいいかな~とも思うのですが、ネイティブだって多分に格好から入っている以上、せめてここだけは・・・と死守しているラインです。むろん、近日崩れるでしょう。

あとは、テープレコーダーのように喋り、質問に対しては上述の10個の「どれか一番近いやつ」を答えます。
そうこうしているうち、質問者も察してくれるというものです。

この国では、喋り倒して相手を圧倒できない人間はそれだけで無能で、色々なところで損するようにできています。まるで日本のテレビ番組の中みたいだ、と思う時があります。


あるとき、どうも自分はいっぱい喋ることができない・・・と考え込みました。
しかし、すぐに気付いたのは「そもそも、自分は日本語の会話自体、スムースではない」ことでした。自分でもうすうす思っていたのですが、周囲の人によれば私は文章の途中ですら止まって考えているそうです。そんなにストレスフルな人だったのか、と思う反面、「じゃー英語でも無理だろ」と軽く諦めがつきました。

そうそう、去年日本に一時帰国した時、戦場カメラマンのワタナベさん(?)という人が人気でした。そのゆっくりすぎる話し方が面白いから、みたいな理由によるそうです。

私の感想は「どこが遅いのか?」でした。

2011年7月16日土曜日

覚えられない単語

分野によっては、何度使っても覚えられない英単語があります。
私の場合、食材です。

レストランで写真入りのメニューを置いているところなどめったになく、良くて料理の名前の下に2行ぐらいで「これこれをあんな感じにしたもの」と説明があるだけです。
店員に聞こうにも、「読めない英単語」を聞いて分かるはずがありません(個人的には、自分がうまく発音できない単語についても、聞いてすぐに認識できないことが多いです。知ってるのに)。
そこで、外食では、「どうせイメージしたものと違うものが出てくるものだ」と初めからあきらめて対応しています。

問題は、スーパーです。
セルフレジが主流です。パッケージングされてバーコードがついているような商品は、スキャンして終わりなのですが、そうでないものが問題です。
つまり、野菜や果物で、自分で適当な量を袋につめるようなもの。
レジについているタッチパネルを操作して、自分が袋に入れた野菜を探し出し、それをはかりに載せることで値段が表示されるような感じです。
この、検索がクセものです。

写真や分野(葉物野菜、とかハーブ、みたいな)でも選べるのですが、それでうまく探せなければ、名前のピンポイントで選ぶしかありません。

先日、もやしを買ったのですが、これがどのジャンルに含まれるのかわからず、レジを管理してるおばさんに聞きました。最初彼女は、私が端末の操作方法を知らないのだと思って2,3指示し、「あとは名前をいれるだけよ」と説明を終わらせようとしました。

「いえ、そうじゃなくて、これを英語で何というのかと・・・」

何を思ったか、次の日ももやしが食べたくなりました。

そして、レジの前で再び単語を忘れました。

悪いことに、係員は昨日と同じおばさんでした。

beansprouts

袋を持って近づくなり、即答されたのでした。

2011年7月14日木曜日

map mapper mappist

突然ですが、地図帳はお好きですか?

日本海溝の吸い込まれそうな濃紺
等高線が省略された、さもなくばいまだ前人未到であるかのように平坦な薄緑で塗られたシベリア
その1つ1つに名前がついているのさえ不思議に思えるカナダやロシアの北極圏の島々
そして白一色で表現され、その歴史の悲しさを無言で訴える南樺太(今は違うようですね。興味あるかたはちょっと検索してみてください)。

小さい頃、授業中は地図帳ばかり見ていたし、長じてからは各地の地図・古地図を買い集め、そして今はグーグルマップを肴に酒が飲めるほどですが、なぜかアメリカ大陸には全く興味がわきませんでした。福島県の左下とか岐阜県の余ってるあたりのほうによっぽど惹かれます。

別に幼児の頃「はだしのゲン」を見せられたからアメリカ嫌いになったとも思えません。「アメリカ横断ウルトラクイズ」もちゃんと見ていたのに、事実留学するまでロサンゼルスやサンフランシスコの場所も知らなかったのです。最近まで、なぜワシントンが右端と左端にあるんだとか思っていました。

理由を考えました。

多分、アメリカの形状と色使いが、いまいち関心を引かなかったんだと思います。

テロ対策

日本ではどうなのか分かりませんが、アメリカでは国内線乗るにも、保安検査でベルト、はおりもの、履物の全てを外す(脱ぐ)ように求められます。
機械的に靴を脱がされペタペタ歩いていると、理由は分かりませんが、これはものすごーくみじめな気分になります。もしかしたら、病院なんかでも知らず知らず、そういう思いを他人にさせているのかもしれません。

ついでに、旅行先の日本食材店で買った「ごはんですよ」が液体扱いで取り上げられたりして、言いようのない情けなさに拍車をかけます。

必要な手続きなのは分かりますが、保安検査場から駐車場まで伸びた行列に並びながら、「空港職員はどういう気持ちでこの作業をやってるんだろう」、あとついでに「牛や鳥エキスの使用を理由に回収されたインスタントラーメンはどこに消えるのだろう」とか思ってしまいます。

そう考えると、日本の空港は世界一ですね。少なくとも日本人として出入りする限りは、丁寧ですし。

印象深いのは、南樺太のユジノサハリンスク(豊原)です。函館からの小さなプロペラ機で着いて降りるなり、軍服みたいな怖い制服のおにいさんおねえさんが見張る小さな待合所に一時間ぐらい待たされて、やっと事務員が登場・・・そこから更に一時間待ち・・・みたいな感じでした。6年ぐらい前ですが、まだそこは何かとソ連でした。

2011年7月13日水曜日

セレブ

ネタ元がケータイサイトでみた「ロケットニュース」で恐縮ですが、アメリカの高収入職業ランキングのニュースがありました。

なんと、1位と2位が、外科医と麻酔科医です。ちなみに平均年収1800億千万円ぐらい。

(追加:中央値と標準偏差を知りたいですな…平均すればこうだけど、少数の稼ぎガシラが平均をあげているだけかもしれないので。「100人中、50とか51位の人がいくらか:中央値」とか、「平均(中央)値からどれだけのばらつきで分布しているのか:標準偏差」の方が、この手の統計では有用な情報だったりします)

驚きました。日本の職場ではお互いに「あーはなりたくねーな」(ヘンな意味ではないですよ。忙しそーだとか、普通の意味です)とか言ってる人たちです。
研究しながら医者をやっている人など、施設によってはワーキングプア状態の人もおります。
・・・一応、私が日本で籍を置いている雪国医科大学は違いますが。

国が変われば違うもんですね。

確かに、私が留学している麻酔科は、初期研修を終えた医者の申し込み倍率は軽く数十倍と聞きます。日本の地方大学に比べ、麻酔科が大人気です。その業界で有名な大学だからかな、ぐらいに思っていましたが、やはり収入という面からもあるのでしょうか。

日本では、医療で「ここに入って稼ぐぜ!」というスタンスを露骨に出す人はそこまで多くないですが、アメリカでは医療系のカレッジが「いい職を得て儲けよう!入学受付中」とでかい新聞広告を出すくらいです。

カラっとしてますね。

2011年7月11日月曜日

ウインカー

私の場合

車線変更3秒前から行動開始

「後続車のみなさま、僭越ながら近い将来、車線を変えさせていただく所存にございます」 点滅2回分
「再度検討いたしましたが、やはり当方、レーンの変更が必要と確認あいなりました」 点滅2回分
「後続車におかれましては、どうか、ここからの御加速は平にご容赦願います」 点滅1回分
「今まさに、このように車線を変更中でございます」 点滅4回分
「皆様、ご協力ありがとうございます。ご覧のとおりめでたく右方向のレーンに移動することがかないましてございます。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます」 点滅2回分

アメリカ人

「さっきレーン変えた」 点滅0.5回


こんな感じなのでいまだに運転が恐怖なときがあります。なにせこっちの人は、たとえ自動車学校に行った人でも、3日目には高速に乗ってレッスンは終了し、あとの二日はペーパーテスト対策、ですからね。

2011年7月10日日曜日

殺虫兵器

日本で言う100円ショップダイソーみたいなのがアメリカにもありまして、私の住む地域には"Dollar tree"という、「なんでも1$」のお店が点在しています。

現在1$は80円台でして、加えて一般的に商品の質が日本に比べてアレなアメリカですから、それなりの心構えで利用する必要があります。まあ、ホームセンターに行くほどでもない、使い捨てのどーでもいいものを探しに行く、という使い方ですね。


先日、家に大きなハチが入り込みました。1$殺虫剤を、1本使いきるのではないかというぐらい噴霧しましたが、びくともしません。

最終的には、その殺虫剤のボトルで殴って退治いたしましたとさ。

日本祭り

市内に唯一ある寺で行われた盆踊り大会にでてきました。
在留邦人はそんなにいないのですが、たまにこの手の日本イベントがあります。

たくさんのアメリカ人が「これは日本的である」と思う格好で参加してくるので、これを見物するのが本当の目的です。


日本=コスプレ

という式が確立しているらしく、普段のイベントでは孫悟空やナルト、セーラームーンだらけになるのですが、さすがに夏祭りは和服で来るべきとわかっているようです。

それでも、「タイガースのはっぴ」「新撰組の隊服」「上はポロシャツ下は弓道のはかま」など、何と言うか全開状態を堪能できました。


さて、日本人があまりいないと書きました。
20万都市なのですが、領事館の張り紙によれば「約700人の日本人が在住していると”推測”されます」

なんかの絶滅危惧動物のようです。

2011年7月8日金曜日

英語の得意な日とダメな日

今日はなんだか喋れるとか、喋れないとかいうことがあります。

英語を話すと言っても、所詮

①脳みそに記憶された単語などの断片

②それらを必要に応じて取捨選択し、つなげる回路

③発音する口、のどの動き

から構成されているわけで、上記のルートのどこかに支障をきたしているわけです。

どこか、といっても一つを重点的に鍛えるとか、逆に一つだけがどんどん劣化していく、ということはない印象があります(ひとつひとつバラバラの単語を、見るだけで一切発音しないような勉強法…中学生のようですが…をしなければの話ですが)。


個人的には、「朝仕事に出る前に、数十分練習したかどーか」で決まる気がします。それも、日本語の短文から英語の短文を想起して言うような原始的なやりかたです。一応、上記ルート全てを刺激するので。

こんなことをしなくてはいけないのもきっと、10代に徹底して鍛えたわけではないし、一日の全部で英語を使用しているわけではないので、いつまでたっても板につかない「借り物の技術」だからなのでしょう。大人になってから暇なときに練習する楽器であるとか、スポーツとかと同様ですね。


ここでしょげていてもしかたありません。もはや飛躍的な能力の向上はない、と自分を見限ってしまい、大人しく日々同じ素振り練習を続けるのも一つの手かもしれません。どうせそれをやらない日はダメなんですから。

私はこのような後ろ向き思考が大好きなのですが、これを推奨する人はあまりいませんね。いわく、成功者は全て前向きであると。

しかし、英語の勉強のような地味なことについては正直どうかなーとも思います。
あまりにポジティブ思考で、「自分はできる、一度やったことは覚えている…」とぶつぶつ念じているようなやりかたをする人がいるとします。
なりたい自分をイメージして背伸びし続けるのは、ポジティブ業界ではスタンダードなやりかたなのかもしれません。
しかしその結果、ただの努力目標を自分の”あるべき”能力と履き違えてしまい、まだ達成していないはずの高みから、まだ自分がそこにいるはずの低いところを見下すような気持ちになってしまうかも。そんな状態では、心のバランスがおかしくなります。で、そのギャップを埋めるために「高みにいる人がやっているだろう(と思われる)こと」ばかりに目が向くようになり、結果的に「大きなことばかり言うけど、基本的なことの確認や復習をしない人」に成り果てる危険もあるような。
私だったらきっとそうなりますな。

2011年7月6日水曜日

アメリカンジョーク

ロデオの大会で、5歳ぐらいのこどもがMCとしてちょっと登場しました。
で、

「snowmanとsnowwomanの違いは?」

「スノーボードの有無」

なそうです。

ロデオ

 独立記念日を祝うロデオを見に行こう、と指導教授の家族に山奥の小さな町に連れて行かれました。ロデオというのはROUND1のようなゲーセンで、あるいはダイエット器具を用いて「行う」ものだと思っていたので、観戦とはいかにと思いながら到着すると、思った以上に大きなイベントでした。
 何せ、市街地から1時間ほどの、日本なら「村」レベルの集落に、数千人が集まっているのです。
 普通だったらフットボールか野球のスタジアムがあるべきところに「ロデオ専用」の競技場がどっしりと構えているではないですか。
 内容としては、
    暴れ馬や牛に8秒乗る。落ちないだけでなく、その間の「かっこよさ」が点数化される。なお、動物を暴れさせるために、選手は両足のかかとにとがった物をつけているそうです。
② 逃げる子牛を馬で追いかけ、投げ縄でつかまえたあとに飛び乗って倒し、足をロープで縛る。10秒以内には終わる。
③  同様に子牛を馬で追いかけ、飛び掛って素手で制圧する。5秒が目安
 こんな感じのが色々続きます。
 観客がアメリカ人であることを差し引いても、最初は異様な盛り上がりが奇妙に思えます。しかしすぐに観るポイントが分かってきます。
 ちなみに、落馬したり投げ縄に失敗したりすると、スタート1秒後でも、あっという間に今年は終了、また来年です。
 こういう(試合時間/練習時間)比が極端に小さそうなスポーツは、儚ない感じがして趣がありますね。
 学生時代にやっていた、武道系の競技がそうでした。まじで瞬殺されます。



2011年7月3日日曜日

電話

日本に持ちかえるべき英語能力ってなんだろうとたまに思います。

あの分野は外国じゃなくてもできる、これも日本で十分伸ばせる・・・などといちいち除外すると、電話だけが残りました。もちろん、日本からスカイプで国際電話する手もありますが、こればかりは、現地で鍛えるべきです。①伝えたい・解決したい用件がちゃんとある②相手に直接会うなど、内容確認の別の方法がある、が必須だからです。

言うまでもなく、電話は必ずしも良くない通信状態で、表情・口元も見えず、複雑な事項を図で示すこともできない。会話の難易度が一気にあがります。

どうにかしてメール連絡に持ち込みたいのですが、なぜか周囲のアメリカ人や各種サービス機関は、電話が好きです。そして電話をうまくやるには、話の流れの先読みなど、実際の英語とちょっと違う能力が必要になります(まあ日本語でもそうなんでしょうが)。

最初はトレーニングと称して適当な店に質問電話をかけたりしてました。イタ電勉強法です。

しかし、最近は方針を変えています。

電話をするにあたり、相手が何を言おうが、自分の言いたいことを一方的に喋り、主導権を握ってしまうのです。こうすると、こちらからは簡単な質問と、「つまり、そういうことね?いいのね?」で済みます。日本で要求される聞き上手をやめてしまえばいいんです。会話が上手にはなりませんが、少なくとも用件は済みます。

考えてみれば、日本のおばちゃんとか、医者とか、電話に限らずそんな感じな人も多いですがちゃんと生活してますしね。

2011年7月1日金曜日

やけっぱちシーズン

6月-8月 夏休みシーズンなので、新しいことはやらない感じ。研究室もなんか閑散としてます。

ちなみに、10月-12月は、ハロウィン、サンクスギビング、クリスマスなのでそわそわして仕事が手につかないのが見ていて分かります。

そんな感じなので、昨日も口を開いたのは、研究室の中国人留学生と、”英語風の何か”で雑談したことだけですね。
それも、最終的にはGoogle翻訳の英語-中国語とか使って筆談してました。

でも「英会話が上達するようでは、研究をしっかりやってない証拠なので、医学留学としてはダメ」というやけっぱちな格言をきいたこともあります。

他の分野は分かりませんが、医学の研究って、一人で黙々と単調な作業をしていたり、文献を読んだり書いたりなことが多く、まったく会話しない日なんてザラな気がします。

2011年6月29日水曜日

トップレス

夏になってくると、アメリカの男性の中にはシャツすら着ないで公道をあるく人がでてきます。
公園でジョギングする人も、テニスをする人もそんな感じです。

その手の人は「見てくれこの筋肉」状態でして、一見して機械とプロテインでこの季節のためにこつこつと造り上げたのだということが分かります。

それでも、レストランなどには"No shirt no service"の張り紙がでます。

「アンダレスならいいのか」という突っ込みはきっと誰もしないのでしょう。

2011年6月25日土曜日

ネバダギャンブル

有名なラスベガスですってきました。
で、こりずにウェストウェンドーバーというユタ州との境にあるカジノしかない小さな街でもすってきました。

いまだ英語に自信がないため、テーブル系は敷居が高いです。
その時点で、ディーラーに気持ちで負けていますのでやめておきます。
そこで今回は、誰とも話さなくてもできる(1credit 1centの)スロットマシンとキノで、じっくりと負けました。
ちなみにキノってのは、まあ一瞬で結果が分かるロト6みたいなもんです。

私は日本でパチンコ・パチスロをやらないのでそれらと比較できませんが、こんなにすごい勢いでお金が吸い込まれていくものなんですね。
むしろ気持ちよかったです。
ついでに、時間があまりなくてよかったです。

賛否両論でるでしょうが、日本でも激甚災害に見舞われたら、そこが期間限定でカジノ特区になるような法案があってもいいかもですね。
期間終了後は撤収、もしくはcostcoかIKEAにでも変えてしまえるように、プレハブと中古のマシーンでいいんです。ネバダのカジノのように飾り立てる必要はありません。
スロットマシーンだのルーレットであれば、他の合法公営ギャンブルとはゲーム内容的にかぶらないでしょう。

もちろん、ギャンブルを全面的に推奨するのはどうかなという気もします。しかし、日本にも地下経済的なものがいくらかあるでしょう。で、そこにお金が流れるぐらいなら、復興に流れたほうがマシ、という話です。

岩手・宮城・福島の沿岸地域と、原発被害を被っている福島市・郡山市などに「足を運ばないとできない」システムにすれば多少地域にお金が落ちますね。
これで破産する人がでないように、銀行カードの残高の2割以上は使えないような仕組みのコイン販売機みたいなものでの「ひと手間」が必要かもしれませんが。また、先に述べた倫理的な面でもクリアしなければいけないことがあるかもしれませんね。

ともあれ、すったお金が被災地のために使われるのであれば、きっとさらに気持ち良くなるでしょう。

(追加)
・・・などと書いていたら、宮城県ですでにそういう議論があるのですね。

2011年6月22日水曜日

○ンタマ その3: 極北クレイマー

さすがにこれはメーカーに教えてあげないといけません。同時に、日本で回収情報などがあったかもしれないのを見落としている可能性を確認しないといけません。

私の知る限り、通常使用で体内に異物が残る医療器具は、問題があります。
クリニックに電話すると、メーカー担当者から連絡が行きますよ、という話になりました。

最初に断っておきますが、文句をつけたいのではないんです。
医療器具にしろ原発にしろ、ちょっとした不具合を放置すれば、関わる全ての人が不幸になるからです。その生産ロットの調査と、表ざたにしなくていいから、メーカーのHPをよく探すと分かるような注意勧告を出してくれるだけでいいんです。
私の行動は善意から出ているのです。

・・・しかし、この手の善意は、それを示した人のぐったりで終わるのが世の常です。

クレーマー担当お客様窓口によれば「このコンタクトは薄手で装着感が良い半面、使い方によると(良くない、とか悪い、という言葉を選ばないのはさすがです)損傷する」ことを丁寧に説明してくださいました。

すでに一度医者に助けてもらうような事例に遭遇し、その経験を生かし医師・科学者(今研究者なわけだし)の目で使用前・使用後に観察し、万全の注意を払って使用しても、メーカーによればド素人になってしまうわけです。そりゃそうですね。

話の流れで、思わず「私が医師だとして、交通事故でも熱傷でも、救急患者の管理するとしましょう。使い捨てコンタクトを装着しているなんて普通で、常に眼科専門医が診てくれるわけではありません。麻酔・ICU管理の際に全身の異物・人工物を外す必要がありますが、患者に意識がなければ、それをやるのは看護師や専門外の医師ですよ。でも、御社のレンズが脆弱なのをしらなければ、断片を残しちゃうかもしれないですよね。私はそういう目で見ていたから、今回の損傷もみつけられて、(地方を旅行中で医者にかかれず)二日後に至るまで注意して観察し、多少の結膜損傷ぐらいで見つけて除去できたんです。べつにクレームをつけたいとかじゃなくてですよ??ある製品でそういうことが起こる可能性をしらなきゃいけない人もいるんですよ?」とか口走ってしまいました。こんなにまとまった文章ではないでしょうけど。

淡々とですが、研修医を怒鳴るだけで数日間胃痛になる人間としてはよくやった方だと思います。

あっさり、「このレンズでの異常は報告されていません。そういう健康被害のような報告は、ちゃんと”眼科医”によってなされますが」
とあしらわれてしまいました。

うーん。

性犯罪被害の報告がないから、存在しないみたいな理屈に聞こえましたが、がまんします。だって担当者にしてみればそう答えるしかないでしょう。

担当者の言動に間違いはありませんし、立場も理解できます。そのロット(複数ですが)の調査をするとも言ってくれましたし。

手元に残った半年分のレンズをどうするかなんて、このブランドを使い続ける恐怖に比べればどうでもいいことです。ただの善意の情報提供だったはずなのに、疲れきってしまいました。「あー、俺ってクリニックでもメーカーでもクレーマー扱いか」と。

ともあれ、学ぶことの多い時間でした。日本に帰って臨床医に戻ったとき、何かの糧になればいいなーと思います。

クレーマーのお話はつまんないしこれでおしまいです。

2011年6月19日日曜日

○ンタマの危機2

前回の危機以来、別ロットの箱を開けて使用中です。使用前に、とても注意してレンズに損傷がないかチェックし、外す時も極めてゆっくり、レンズに欠損がないか確認。

しかし、5日目にして、再び「完全に円形でないレンズ」がとれてしまいました。
しかも、旅行中です。

危機!
6年使ったワンデイアキュビュ―ではこんなことなかったのに、これは製品として成立しているんでしょうか・・・

2011年6月14日火曜日

英検

日本では分かりませんが、海外の会場ではティーンネイジャーばっかりです。
私の隣も、18歳ぐらいの女性で、身分証明書が米国のパスポートだったのでネイティブというやつでしょう。

つまり、私を含め少数の大人は「英語の試験」として受けているのですが、大半の受験者は「現代文の試験」として受けているのだなと思いました。

問題の内容が新聞や雑誌の記事から引用したもののようでした。英語力は置いといて、そもそも子供には難しい内容なのでは・・・と思いましたが、みんなサクサク解いていたように見えました。

2011年6月11日土曜日

○ンタマの危機

 医療のことは書かないといいつつ、今回は患者側なので。
 朝、使い捨てのソフトコンタクトを装着したところ、何か違和感があったので一度外してつけなおそうとしたら、なんとレンズが3:7ぐらいの割合で裂けてしまい、3のほうだけがでてきました。
 あわてて残りを探し、しばらく頑張ったのですがどこにも見当たりません。「何かの拍子に落ちたかもしれない」「基本的に異物だから、目の上にあればじきにでてくるだろう」と自分に言い聞かせ、多少のごろごろ感はありましたが仕事を始めました。
 しかし、夜になるにつれ、結膜は赤くなるは目やにがどんどん出てくるわ、やっぱりレンズの一部が目の中に残っているのでは…と思い始めました。一応医者なので、「目の真裏に入っちゃって取れなくなったらどうしよう」とは思いませんが、ここは悩みどころです。病院に行くかどうか。
 というのも、以前ある日本人に付き添って近所のERに行ったことがあるのですが、「比較的初診の救急医が粘り、専門医を呼ばない」傾向にあるのを感じたからです。患者にしてみれば病院の印象なんて、こんな一回のことで決まってしまうものなのかもしれません。
 ともあれ、初診医が眼科医でなくて、もし見つけられなければ、“もう目の中にはないのかもしれない”可能性に縋りたくなることでしょう。「きっと気付かないうちに落ちちゃったのかもしれませんね。目薬を出しときます。もし心配でしたらそのうち専門医の予約をとりましょう」という話になりそうです。つまり、仮にレンズが残存していて、かつ見つけてもらえなければ、いたずらに異物を残し悪化させる原因となります。
 次の日は朝4時半起きで、飛行機に乗らなければいけません。これで朝症状が進んでいた場合、そのままアウェーに赴く自信がありません。腹を据えてERへ行くか逡巡していたのですが、実は眼科医の留学生が近所に住んでいるのを思い出しました。早速電話して事情を話すと、とりあえず診てくれるとのことです。
 結果的に、その先生の徒手技術と非常用の懐中電灯だけで、上眼瞼の奥深くに7割のコンタクトが残っていたのがわかり、何とか取り出してもらうことができました。Dr.にこんなに心から感謝したのは生まれて初めてかもしれません。私も、自分の持ち技がこんな感じで役に立つことがあるかなーと考えてみましたが、麻酔科のため、どうも救急車を呼ぶのが先決のシビアな状況しか思いつきませんでした。
 気になることに、同じロットNo.の新しいレンズを開けてみたら、最初から小さな亀裂が入っていました。これが原因かもしれないので、日本の処方してくれたクリニックに電話してみました。訳を話すと、ものすごく丁寧に担当者に代わり「ななな何か必要なことは、ごございませんか」状態になってしまいました。いや、私はクレーマーじゃなくて、ただメーカーに伝えて欲しいだけなんですよ…。

2011年6月9日木曜日

勝者側

先日、近所にある鉱山を見学に行きました。地味ですが、市街地に近いため無難な観光名所になっています。


さて、この手の展示館では、必ず歴史的な展示物として、そこの職員が戦争に出征した際の物が並んでいます。今回は、戦利品として持ち帰ってきた日本兵の遺品があり、その中に個人の貯金通帳や手帳をみつけました。ところによっては、その兵士の家族写真のようなものを見つける場合もあります。

 銃やヘルメットならまだしも、「ちょっとこのセンスはどうかな」と思うときがあります。靖国神社を教えて、そこに送ってもらおうかとも考えましたが、説明して分かってもらう自信がなかったのでやめました。

2011年6月8日水曜日

クリケット

投げられたボールを、バッターが比較的自由に打つ競技です。インドとかで盛んです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88

このルールを一読して理解できる人がいるか不明です。

指導教授の息子がインドに住んでいたことがあるのですが、彼の説によると、

「実はインド人は野球をしているつもりである。最初、野球が文献だけで伝わった結果、ああいう仕上がりになった」

なそうです。

2011年6月6日月曜日

領事館

急きょ、私の米国滞在証明を日本の家族に送る必要が生じました。
住んでいる州には、日本の大使館も領事館もありません。職員がこちらに来て出店を構えてくれる「出張サービス」もあるにはあるのですが年に数回なので、急いですべきことがあれば、隣の州にある総領事館へ直接行く必要があります。
車だと片道8時間なので飛行機で日帰り往復です。

でもまあ、日本領事館の職員は日本人だからいいんです。
①書類作成に必要な情報が分からなくて、窓口の前で、真夜中の日本に電話
②というか普段スカイプしかしないため、単に携帯から日本に電話をかけるだけで30分ほどてこずる
③やっと繋がっても、延々とあーでもないこーでもないとやっている
こんな感じでも、まあ笑顔で対応して下さります。

日本の方は安心です。どっかの国の役所と違って、窓口レベルで突然ルールを曲解したり、わけのわからん意地悪(!)をしかけたりしてこないので。

その手の人を、"(minor) bureaucrat(ビューロクラッツ)"と呼ぶようです。英語っぽくない響きですが、なぜかこの単語は一度覚えたら二度と忘れない味わいがあります。

2011年6月5日日曜日

キムチチャーハン(プレーン)

用意するもの
ご飯1合程度、卵1個、しょうゆ少々、キムチの素、塩コショウ

1) 昨日のご飯を炊飯ジャーのまま用意
2) 卵1個を混ぜて、で1に注ぐ。適当にぐちゃぐちゃ混ぜる
3) 大き目のフライパンを熱して、油をちょっと入れる。煙が出てくるころに上記を投入
4) 60秒カウント開始。
 ご飯を火山口のような形にして、真ん中のフライパンが露出しているとこに、しょうゆ適当量投入。泡だってこげてきたら(数秒です)ご飯と混ぜる。
 キムチの素についても、同様にする。
 適当に塩コショウをかける。
 60秒で、卵の生っぽいとこがなくなったら完成。
 (アメリカの私のすんでいる地域の生卵は基本危険らしいため)

このやりかたで、とりあえずぱらぱらになります。誰に教わるでもなくここにたどり着きましたが、きっと同じことをしている人は多いと思います。

あ、昔「米をいためてから炊くと何かおいしい」と気づき、自分は天才だと思いました。
翌日、同級生に「それはピラフである」と教わりました。

2011年6月4日土曜日

アメリカのマラソン大会

基本的に全て大ざっぱな国なので、マラソン大会もそんな感じです。

近所で行われたハーフマラソンの大会に出ましたが、集合場所からバスで連れて行かれたところには何もありません。

何か人が集まっているとこがあったので、行ってみると簡易トイレがいくつかあって、みんなそこに並んで「スタートラインどこだろう」とか言っています。

で、夏だけど高地の早朝なので寒風吹きすさむ中、普段は冷感なんてなさそうなアメリカ人がガダガタ震えながら待ってます。

そのうち、普段着のおっさんが現れて、携帯電話を見ながら、とくにメガホンを使うでもなく「えーと、スタート」

途中、コースの指示の間違い?なんかに悩まされながらの21キロでした。

一時が万事そんな感じです。個人的には、始まって歴史の浅い大会や、参加人数数百人の小さな大会なんかが危ない印象です。

でもアメリカのいい点は、「水道水が飲める」ことです。だって、給水場で出るのはどうせその辺の水道水ですから。
以前、水が要注意の国のマラソン大会にでて、開始3キロ最初の給水で下痢をして、42キロ全てのトイレを制覇し、死人のようになってゴールしたことがありました。
マイドリンクを持っていけばいいだけの話ですが、私は腰や背中に装着すると、重みと振動ですぐ腰痛になるので。

ちなみに、日曜日だと宗教的な理由で出られない人が多いためか、マラソン大会は基本土曜の早朝です。
私としては、日本もそうして欲しいです。
日本は日曜の朝9時とかなんで、
1)レース後に、まだチェックアウトしてないホテルでシャワー浴びたりできない
2)前日飲めない。どうせなら、土曜にレースしてあとは観光とかして、酔っ払いたい
とか不都合なことがあります。

まあ、いろんな理由で今の形に落ち着いているんでしょうね。

2011年6月3日金曜日

リジェクト

米国に来て最初の論文を医学雑誌に送ったのですが、リジェクト(不掲載)を食らい、半年以上眠っていました。

雑誌には編集委員に加え2,3人の査読者というのがいて、採用/不採用の理由を書いた手紙を送ってきます。

で、周囲が「査読者の言ってることはピントがずれている!」と言っていたので、そうかな~と思っていました。

しかし、半年たってもう一度よく読むと、なんか全部査読者の言っていることが正しいような気もします。私が当時より冷静になったのか、または英語力が僅かに伸びたのかもしれません。

それにしても、再投稿どうしましょう。

私はこれまでの少ない出版経験で、全て査読者/校正者/編集者の「ここをこう直したら?」的なコメントに平身低頭してしたがって済ませたことしかないので。

2011年6月1日水曜日

囲む

あるグラフの点を線で囲んだら?みたいな話になりました。

「いや、囲むのはいいアイデアじゃない!」と言いたかったのですが、

"circle round"が出てきませんでした。

こんなのばっかりです。

2011年5月31日火曜日

2pm

日本で人気の韓国ユニットらしいです。

take offという曲のPVをyoutubeで見た後、

「2pm スネ夫」「2pm ギニュー特戦隊」で検索したら、やはり同じ感想をもった人がいらっしゃたようです。

英語の勉強で引っかかること

「本当に自分の言っていることや書いていることが、正しいのか」
永遠の謎になりがちです。

自分の思いついたフレーズを辞書やgoogleで検索して、たくさんあれば「使ってもいいのかな?」とは思えますが、確証がありません。

解決法というと、ネイティブの人に逐一確認ということになってしまうのでしょうが、周囲の人もいい大人の喋っていることをいちいち直してくれるほどヒマじゃありません。単語の羅列でも、話の流れで通じちゃいますしね。

でも、「これを明日言いたい」と覚えようとして連呼していることが実はとてもヘンだったら、傍から見てすごいまぬけです。


個人的には、有料ですが英作文添削サービスのサイトを使うこともあります。

ただ、各種試験が念頭に置かれているため、長めです。

本当は、1~2行ぐらいのプチ作文をちょこちょこ直してくれるようなのがいいのですが、見当たらないですね。

もちろん、それを添削するネイティブの身になってみれば、「背景・状況も分からんのに直せるか!」ってとこでしょうが。

2011年5月30日月曜日

英語の勉強

さすがに1年も住んでしまうと、日常的なことは(話せてない・聞けてないのに!)何とかなってしまいます。皆さんどうやって英語学習のモチベーションを維持してるんでしょう。


私の場合ですが、

なんと米国でも英検が受けられます。「英検受験」って懐かしい響きですが、作文や面接があるので、読む・聞くだけのものよりは勉強のきっかけになるのかな~と思います。

偉そうにいいましたが、今日は遅いのであしたから勉強します。試験まであと10日。

断食

先日3日ほどの断食をしてみました。

水分は大量に、またギリギリ最低限の糖分は果物でとるってルールです。あと、具なしみそ汁にショウガをすりいれたやつを、塩分補給と体あっためるのに毎食とりました。

一日目:大丈夫

二日目:寒気がして、低血糖からか多少頭痛がおきました。また自分の口臭や体臭(!)が妙に気になりました。が、これはみんななるようです。ニオイについては、断食業界用語では何でも「老廃物が出てる」らしい。ケトン体(ヘンな代謝が起きてる)じゃね?と思いましたが違うのか・・・。

三日目:前日のような症状はなし。

これ以上は素人が一人でやるのは危険なので、2日かけて食事を戻しました。

結果的には、肌が多少すべすべになったですかね。

少なくとも、日本で臨床医やってた時ほどは、顔色は悪くなりませんでした。

忘却

この数カ月で日本と3回も往復することになったりしてて、このブログの存在を忘れてました。

先日ちょっとカナダに行ったら、周囲の人の英語が速い速い。

米国でもゆっくり話してくれるエリアに住んでいるため、ぬるま湯状態だったようです。

2011年2月11日金曜日

グーグルドキュメント

複数の人が、同時に1つの文章やエクセルのファイルを編集できる機能です。

相手のカーソルが見えるので、エクセルでは鬼ごっこができます。

論文を書く人と直す人に分かれて、どちらがギブアップするかの勝負もできます。

つまり、書く人のダメっぷりが勝つか、それとも直す人の根気が勝つか。

2011年2月10日木曜日

米国人は質問があるとき、人指し指を立てた状態で挙手します。

人によっては多少腰が引けるので、なんかそれっぽい格好になります。